No.43
本日の例会
2007年5月22日(火)第2285回
ロータリーソング 鳥取北RCの歌
献立 和食
委員会事項 創業記念日御祝
卓話 「本の周辺」
   (株)今井書店会長 永井伸和氏
※例会後 次年度理事会2F仁風の間

次週の例会
2007年5月29日(火)第2286回
唱歌 こいのぼり
献立 米山ミール
委員会事項 出席表彰
卓話 「農業への参入」
   原田克巳さん

先 週 の 例 会
2007年5月15日(火)

会長挨拶
 最近、格差社会の拡大が言われますが、その一環でもある地域間の税収格差を和らげる手段として「ふるさと納税制度」の創設案が浮上して参りました。住民税の一割程度を居住地以外の「ふるさと」又は縁の深い地域に振り向けるとの案ですが、住民税全体から計算すると最大1.2兆円になるとのことです。政府与党が参院選の目玉にと考えるほどですから、耳に聞こえは良いようですが、いざ実施となれば問題点も多いようです。受益者負担の税の趣旨にそぐわないこと、ふるさとの認定をどうするか、税務手続きの煩雑さ、一体どれほど税収格差の解消に役立つのか?等々の問題点も指摘され、6月より総務省で研究会が設けられるとの事ですが、一筋縄で行きそうにありません。所得税に自治体等への寄付に対する所得控除の制度がありますが、この制度を拡充してふるさと支援の手段としてはとも言われています。いずれにしても、税収格差是正を本気で考えるなら、地方交付税や地方消費税及び補助金制度等の抜本的な見直しが本筋でしょう。
 しかしながら、どんなに優れた制度見直しがなされようと、全国的な制度である限り、鳥取だけに有利になる制度ができるはずはありません。一頃「地産地消」の言葉が流行りましたが、全国的な取り組みがなされれば鳥取だけにプラスに働くことにはならなかったのも当然の結果です。地元紙による「平井県政」の進むべき方向としても、アンテナショップの再開等を通しての「地産地消」から「地産他消」への変換を示唆しています。鎖国主義では発展に限界があり、自由貿易の中で輸出拡大を図らなければならないと言うことであり、日本の現実も同様です。
 鳥取市でも2009年度の鳥取自動車道の開通が地域の活性化に結びつくよう、様々な施策やイベント開催に取り組んでいますが、それらが一過性のもので終っては意味がありません。地域住民は無論のこと、鳥取に縁のある多くの人々がどこまで鳥取を愛し、智慧を出し汗を流すことができるかが鳥取の将来を決めることになるでしょう。
幹事報告
A)到着文書
 1)ガバナー事務所
「RI会員増強・拡大賞」決定のための報告依頼
B)例会変更
 ・米子中央RC 6/14(木)移動例会のため
         6/21(木)夜間例会
         6/28(木)休会
 ※ビジター受付 6/14 6/21のみ定刻定例会場
C)連絡事項
 ◎第11回理事会 報告
  ・「高知北RC定時交流会」について
  ・「IM」決算・・中間報告
  ・尾崎 英篤さん 退会・4月末日
  ・事務局・休業 5/16(水) 
   IM(4/15)の代休
 ◎6月・7月の予定
  ・RAC地区年次大会 
   5月19日(土)20日(日)於・白兎会館・砂丘
  ・地区協議会 5月20日(日)於・総社
  ・クラブ協議会 6月26日(火)
  ・ガバナー公式訪問 7月19日(木) 
   鳥取RCと合同例会 
     於・ニューオータニ鳥取
委員会報告
◎出席率報告
 5月15日 会員65名中 出席50名 76.92%
 4月24日 補正後 98.07%
◎結婚記念日御祝
太田垣 清さん 遠藤正昭さん 乾 康彦さん
西浦伸忠さん
◎職業奉仕委員会
職場訪問 裁判所(裁判の傍聴)
6月5日(火)15時30分から1時間程度を予定
◎ローターアクト委員会
5月19日(土)・20日(日)年次大会
メークアップの対象となりますので是非ご参加ください。
スマイル報告(本日14,000円 累計960,300円)
朝倉通憲さん 今日の卓話で鳥取地方検察庁検事正にお願いしますが、ありがとうございました。
笹野眞紀さん 黄砂の影響で、体調が今ひとつ…。皆様も気を付けて下さいね。
遠藤正昭さん 乾 康彦さん 結婚記念日
太田垣 清さん 
早退 6名
卓話「刑事司法の新たな動き」
鳥取地方検察庁 検事正 本多英明氏
 本日は、裁判員制度を中心に司法制度改革について、お話を申しあげます。
 いったい、司法の制度に何が起こっているのか、どうしてこのようなことになったのか等、ということであります。
 司法制度改革については、すでに中学校の生徒においても、相当程度に勉強していることになっております。(公民の教科書)
 ご案内のとおり、これから皆さん自身を含めて一般の方々が刑事裁判に関わりをもつことが多くなってくるわけです。
 どうしてこのような動きとなったのかですが、いままでは争い事は話し合いで解決するというのが伝統的な認識であったのですが、これからは話し合いだけでは解決しない(話し合いが万能ではない)ということからではないでしょうか。
 話し合いが長引けば解決のためいろんな人が介在し、なかには悪い(法律通りではない)意味での話し合いも出てくることとなります。
 そのような行為は断たなくてはいけないよ、ということです。
 アンパイアである裁判所に判断を求めればよいのですが、そのためには裁判をより身近なものとしなければならないということです。
 司法制度は @裁判の迅速化 A裁判が身近になる「司法ネット」の構築 B新しい法律家養成制度と新司法試験の3つの大きな改革がなされることとなります。鳥取においても、法テラスやひまわり弁護士事務所が設けられております。
 法テラスが鳥取・倉吉の2ケ所にあることや、ひまわりが県庁所在地にあることは良い意味で全国的に珍しいことであります。
 裁判員制度について、どうしてこのような(面倒な?)制度が出来たかについてですが、バブル破綻の頃から大蔵の経済政策に対する疑問等、国に対する信頼感が薄れてきたことに原因があるのではないかと思っております。
 もう国にばかり任せてはおけないということから、国に対する監視の目が強くなってきているということでしょう。
 この制度は平成16年に国会の全員一致で決定されており、国民の意思であると言うことが出来ます。
 裁判員制度は、刑事裁判に対する不信感のあらわれであるかもしれません。
 この制度について、検事や裁判官のなかには相当数否定的な人もありますが、ゆっくり考えてみれば、遺族の声がなければ、刑罰の重さに妥当性を欠いた判決や遺族の気持ちを理解しない裁判、プロが自分自身の保身のためにやっていると思われるような裁判やプロとして犯人の意思を充分に理解していないような裁判がいくつもあったように思われます。
 こういった批判の目は間違っていないように感じられます。
 このようなことから、この制度はいずれやるべき制度であると思っております。
(担当:中村孝男)