No.23

本日の例会 
2014年12月16日(火) 第2632回
◆ロータリーソング  鳥取北RCの歌
◆献立 パーティー料理
◆委員会事項 出席表彰
◆年忘れ家族会  
例会18:00から  家族会18:20から
※12/23・12/30 休会

次回の例会
2015年1月6日(火) (四つのテスト) 第2633回
◆君が代・奉仕の理想
◆献立 パーティー料理
◆新年祝賀会  18:00から
※例会前 17:15より  定例理事会「梨花の間」

先 週 の 例 会
2014年12月9日(火)

会長挨拶  
私は寄り道や回り道が大好きです。いま、大事な選挙中であります。政治家も国民も経済が一番だと言っています。便利さや合理主義に走っています。北欧では不便さが美徳だとスローライフを楽しんでいるように聞きます。私的には、もう経済優先はやめてもらいたいと思っています。  先日、江戸時代から続く日本屈指の老舗料亭「なだ万」が、アサヒビールに買収されました。「なだ万」は、「お客様それぞれに合わせた接客こそがウチの真骨頂だ」ということで各界の著名人が集い、誰もが「いつか行ってみたい」と、憧れの存在でした。これは、時代を超えて築き上げてきた日本の伝統と技術が、大企業に呑み込まれていく瞬間でした。今の時代、こういうニュースさえ話題にならなくなりました。先月、鳥取の老舗「なか山」の料理長の卓話を聞いた後だけに余 計残念でなりません。  
「なだ万」の社員1,300人にしたら「なんでウチがビール会社に呑み込まれるんだ!」、「どのビールを飲むかは、お客様に決めてもらっていたのに」と無念お声が聞こえてきそうです。しかし将来の社会情勢を考え、経営者は止むに止まれず苦渋の選択をしたのだと察します。伝統を守り通すか、大企業の買収に応じ生き残りをかけるか、多くの老舗、中小企業は「なだ万」と同じような境遇に置かれていると思います。これからの時代、経営の多角化、買収、合併等と将来を左右するような厳しい判断を迫られる状況にあると思います。  
それにしても、永い歴史をかなぐり捨てて、新しい道を歩む名門料亭の今後が気になります。

幹事報告
A)到着文書
1)ガバナー事務所より   
全国青少年交換シンポジウム開催の御案内  
2)第1第2グループ合同IM委員長より   
2013年度合同IM報告書送付
3)ロータリーの友事務所より   
2013-14年度事業報告
4)一般法人比国育英会より    
2013年度事業報告書
5)倉吉東RC 創立45周年記念誌
B)例会変更・メークアップ情報(先週の週報に記載)
C)その他
・2013-14年度ガバナー事務所より、
地区活動報告書に誤り訂正文がありました。  P130 鳥取RC幹事名 油野さん→高橋さんへ
・12/16は年忘れ家族会です。  
例会18:00 家族会18:20  
12/23、12/30は休会。新年祝賀会は1/6です。

委員会報告
◎出席率報告  
12月9日 会員49名中 欠席9名 81.63%  
11月25日 補正後   欠席8名 83.67%
◎結婚記念日等御祝  
森本正行さん 福田 収さん
◎クラブ運営委員会より  
例会後、年忘れ家族会の最終打ち合わせを行います。

メークアップ  
12/4鳥取RC 田中英教さん

*スマイル報告(本日7,000円 累計297,000円)
入江敏夫さん 疫学研究センター長ようこそお出でくださいました。卓話を楽しみにしております。
森本美明さん 横浜で崖地にある1本の立木の伐採を頼みました所、26万円も掛かってしまいました。やはり都会は何でも高いですね。
田村文男さん 伊藤先生、卓話を楽しみにしております。
福田 収さん この15日で結婚30年を迎えます。
※四大御祝(本日4,000円 累計158,000円)
森本正行さん 結婚記念日等
福田 収さん

卓話 
鳥取大学農学部獣医学科 鳥由来人獣共通感染症疫学研究センター長            
伊藤壽啓 氏  

私どもは鳥取大学にあります、鳥由来人獣共通感染症疫学研究センターはもとより、それ以前から、鳥インフルエンザに関する研究を続けてきました。タイトルにありますように、高病原性鳥インフルエンザについてこの病気がどんな病気かということを確認させていただきます。さらに、この病気が国内だけでなく、アジアを中心とした世界の状況に関してわが国の防疫体制を交えてご紹介したいと思います。  
最後に、この病気が将来的にどうなっていくのかといった予測についても、最新の情報を交えながら話題提供させていただきます。毎年この時期(初冬)になると人のインフルエンザ、いわゆる流行性感冒という病気のピークがやってきます。今年もつい先日、国立感染症研究所からインフルエンザが全国的流行期に入ったという発表がありました。昨年より3週間ほど早い流行期ということで、今シーズンはこの流行期が長引くという状況にあります。  この人インフルエンザの原因となる病原体ウイルスが咳やくしゃみによって感染していくことは皆様よくご承知のことと思います。ウイルスの電子顕微鏡写真(例会ではパワーポイントを使用)によりますと、その大きさは直径100ナノメーターですので、1万分の1mmとなります。一般の方々にウイルスの大きさをイメージしていただくため、直径100mの穴に対して、ウイルスはパチンコ玉の大きさとなります。このような小さな粒子を吸い込むことで、人のインフルエンザが起こります。毎年、私たちを悩ませるインフルエンザ・ウイルスは最初、人間が持っていた病気ではなく、もともとは鳥が持っていたウイルスが、ある時、人間社会に入ってきたと考えられています。  
鳥のなかで、秋にシベリヤから渡ってくる鴨などの水鳥の腹中にあるこのウイルスが増殖を繰り返して、自然界に存続し続けています。  ただ、普段、この水鳥が持っているウイルスは全く「悪さ」をしません。たとえば、私たちも腸内細菌を腹中に持っていますが、私たちとそれらの腸内細菌との関連のように、水鳥もこれらのウイルスといわゆる共生関係が成立しています。  
ウイルスは水鳥の腸内で、増殖し、生存していますが、決して体中内に入らないので、水鳥の調子が悪くなることは一切ありません。全く症状が出てきません。  
一方、増殖したウイルスは糞とともに、大量に水中に放出されます。湖で泳いでいる鴨から水中にウイルスが出てくるわけですから、その水中にウイルスが溶け、その溶け込んだ水を別の鴨が呑み込むことによって、いわゆる水系感染が拡がっていきます。それでも鴨は全く症状を示さないので、目視ではどれが感染している鴨かは全く分かりません。また、鴨自身も気付いていないと思われます。このウイルスは水鳥との共生という安定した長い進化の過程で生存を獲得としたと考えられます。ところが、ごく稀なケースですが、水鳥のウイルスが他の動物に間違って移り住んでしまうことがあります。大抵の場合、その新しい宿主のなかに入ったウイルスは、非常に住み難い環境であるため、ほとんどの場合、消滅していまい、生き残ることが出来ないのです。ただし、ごく稀に自ら突然変異を起こして、新しい環境に適応するものが出てきます。例えば、鶏の環境に適応したウイルス、また人に適応したウイルスがそれぞれ鶏インフルエンザや人インフルエンザになります。この適応変化が起こるときに、鴨では病気を引き起こすことがなかったこのウイルスが、鶏や人では勢い余って病気を起こす強いウイルスに変わってしまいます。鶏に強い病原性を獲得したウイルスは高病原性鳥インフルエンザと言われます。このウイルスは一夜にして何万羽の鶏を死滅させてしまいます。  
一般的に、ウイルスは常に新しい住処や新しい宿主を求めて拡がっていきます。ただし、ウイルスは自分の意思で拡がっていくのではなく、たまたま、他の宿主に適応したウイルスのみが生き残っていくことになります。  
この高病原性ウイルスは世界中の養鶏所にとって非常に恐ろしいことが昔から知られておりました。日本では1925年にH7N7型ウイルスが発見されています。1983年ペンシルバニア州で発生した鳥インフルエンザは鶏舎全体で何万羽の鶏が一夜にして死亡しました。高死亡率であることが分かります。死亡した鶏は「鶏冠(とさか)」や足の皮下で出血したり、壊疽で死んだりしていました。また、京都や山口、大分で、2004年に発生した鳥インフルエンザも同様の症状で突然死したことを示しています。こうした鶏のインフルエンザでも、水鳥では喉と肛門近くの直腸で感染がみられる低病原性ウイルスで死亡することはないようです。  
日本では1925(大正14)年にH7N7ウイルスが発生し、流行しましたが、その後発生は見られなかったようです。1997年、香港でH5N1という新しいウイルスが突然発生し、このウイルスが初めて人にも感染したのであります。3歳の男子が風邪に感染したのですが、原因不明ということでありました。治療を受けましたが、回復せず、5月に死亡しました。その原因はこの年の夏になって初めて判明し、世界中に衝撃を与えました。  
その後、2014年までの18年間はこのウイルスと人類の戦いが続きますが、1997年当時、それほど大問題になるとは予想していなかったようです。  
私が鳥取大学着任後、香港へ現地調査に参りました。現地では予想以上に拡がっていました。香港の市場では生きた鶏の売買をしますので、当時はタミフル剤も開発されていなかったこともあって、人間に対してどの程度の毒性があるか分からない状況でした。1ヶ月の調査で人への感染源が鶏であることが判明しました。当時香港では全ての鶏を殺処分することで、撲滅することに成功しましたが、すでに世界中の64カ国に広がっていました。  
2004年1月、H5N1ウイルスが京都、山口、大分で発生、京都・山口では27万羽強の鶏を殺処分しました。日本では79年ぶりの発生ということでありました。鶏インフルエンザに関する研究者が少なく、幸いにも鳥取大学には捜し求めていた研究者がおり、2005年4月に鳥取大学に鳥由来人獣感染症疫学研究センターが設置されました。山陰は渡り鳥の一大生息地であることから、地の利を得た場所だといえます。
(以下、紙数の関係で省略)             
(担当 野田英明さん)

※先週の週報の訂正
(メークアップ情報) 正 クラブ名 日にち・会場
鳥取RC 12/18・1/8(木)アクティビル5階
鳥取西RC 12/19・1/9(金)ホテルニューオータニ鳥取2階