No.38

本日の例会
2015年4月14日(火)   第2647回
◆ロータリーソング
 我等の生業
◆献立
 100万ドルミール
◆委員会事項
 結婚記念日等御祝
◆卓話
 山田雅文さん
 塚田 隆さん

次週の例会
2015年4月21日(火)   第2648回
◆ロータリーソング
 鳥取北RCの歌
◆献立 和食
◆委員会事項
 創業記念日等御祝
 出席表彰
地区協議会の報告
※例会終了後 次年度理事会1階「梨花の間」
 4/28(火)・5/5(火)休会

先 週 の 例 会
2015年4月7日(火)
会長挨拶
 今日は会場を鳥取シティホテルに移動しての花見例会です。さて、私事ですが、先日4月2日・3日に姫路・京都と花見をしてまいりました。これは神奈川に住む10歳の孫が一人で鳥取にやってきたので、帰路は京都まで送るため、一緒に行こうと山の神に乗せられて1泊で出かけることになりました。姫路では、5年間の姫路城大天守閣保存修理中、私は2回見学させて頂いていましたので、3月27日グランドオープンのニュースで真っ白になった天守閣をテレビで見ていましたが、実際の姿を見て改めて驚きました。日本で最初の世界文化遺産だけのことはあると思った次第です。暖かくて風もない好天に恵まれ、桜も満開でした。孫は友達や家族に見せるためシャッターを押しっぱなしでした。二日目の京都はあいにくの曇りでしたが、平安神宮と神宮内の名勝池泉回遊式庭園内の満開の枝垂れ桜を見学、またこの朱塗りの大極殿前では時代祭りの絵巻も想像させられました。
 そのあと、坂上田村麻呂の創建と伝えられる「清水の舞台」で知られる清水寺に久し振りに行きました。この清水寺も平成6年に世界文化遺産に登録されています。このあたりで心身ともに疲れ、嵐山見学はやめて孫を見送り、私達は鳥取に帰ってきました。
 ここで少し桜についてお話し致します。桜は日本を代表・象徴する樹木で国花とされています。桜は蝶や蜂を誘う香りもなく、鮮やかな色もなく、単体で観ると素朴な花です。しかし万物が甦るチャンスを待って、葉がでる前に花が咲き、一気に満開となり1週間ほどで見事に散っていきます。昔、文人詩人たちが、九州から酒を酌み交わしながら東北まで桜を追って約一ヶ月間花見を極めたという話を聴いたことがあります。
 本日は、私の桜めぐりの話をご想像いただくのと、袋川土手の桜見物とで、花見例会を満足いただければ幸いです。但し決して私を桜にしないでください。

幹事報告 
A) 到着文書
 1)第1G次期ガバナー補佐より
   次期会長幹事会のご案内
   2015.5.22(金) 倉吉シティホテル
 2)米山梅吉記念館より  館報25号
 3)国際RCより ザ・ロータリアン誌4月号
B) 例会変更・メークアップ情報
クラブ名 日にち・会場
鳥取RC 4/23(木)アクティビル鳥取
米子南RC 5/18(月)米子全日空ホテル
6/29(月)米子全日空ホテル
境港RC 6/23(火)境港マリーナホテル
米子東RC 6/24(水)ホテルサンルート米子 
C)その他連絡事項
 ・会費請求のお願い 4月〜6月分
 ・4/26(日)の合同IM追加登録のお願い

委員会報告
◎出席率報告
 4月7日  会員49名  欠席9名 81.25%
◎誕生日御祝
 入江宏一さん 角脇篤彦さん  田邉賢二さん
 早川慶子さん 村上保雄さん

ビジター
鳥取RC  12名  
鳥取西RC 3名  鳥取中央RC  1名

*スマイル報告(本日9,000円 累計442,390円)
入江敏夫さん 今日は花見例会です。さくらの歌を歌い、桜を感じ、桜を満喫しましょう。
森本美明さん お花見例会ですが、寒いですね。たまには替わった場所での例会も良いですね。
笹野眞紀さん 次年度SAAのメンバーの皆様、先日はIDMにご出席頂きありがとうございました。
宮ア正彦さん 東京の桜はもう散っていると思いますが、週末は東京在中の鳥取県出身財界人の「大山会」に行ってきます。故郷への思いの強い方に、鳥取を応援してもらっています。感謝!
田村文男さん 昨日は入学式でした。農学部には297名の新入生を迎えました。皆とても良い目をしており、楽しみです。
早退 1件
※四大御祝(本日8,000円 累計260,000円)
入江宏一さん  田邉賢二さん
村上保雄さん  早川慶子さん 誕生日

卓話
「花見の季節に因んだ梨の花の話」:田邉賢二さん
 本日は三日続きの雨模様のため、桜の見物ができず、室内で私の話をすることになりました。桜や桃、李の花は非常に多くの人から愛でられ「桃李は言わずとも自ら下小径をなす」という字源までできていますが、今日は梨の花の話をします。桜はもちろんのこと、桃も李もいい香りがするばかりでなく、見た目も綺麗であります。鳥取県には非常に多くの梨の木がありますが、梨の花が満開になっても、果樹園へわざわざ花を見に行くという人はいません。梨は非常に節操の堅い花で、自家不和合性(同じ花、同じ木の花、同一品種の間で花粉のやり取りをしても、受精・結実しない)という性質を持っています。非常に進んだ生物学の分野からみても、免疫学そのもののシステムを進化の過程で獲得して、遺伝子の近いもの同士の交配によって子孫を残し続けると、全体が非常に弱ってしまい、純系になればなるほどその種が弱くなってしまいます。それを防ぐため、違った血を入れるシステムを作っています。これを自家不整合性といいます。二十世紀梨の花に例えると、めしべもおしべも非常に健全であるにもかかわらず、おしべの中の花粉がめしべについても受精しないという性質です。最近、生産者から、「天気が悪いため、花粉をとる木が遅れている一方、二十世紀梨の木は花が進んでいる、どうすればよいか?」という電話がありましたが、どうしようもないと返事をしました。生産者にとっては大変気をもむ時期です。
 何故人工授粉をするようになったかというと、明治の頃、果樹園の中に二十世紀梨の木と花粉を提供する相性の良い木を所々に植えて昆虫が花粉を運んで受粉する、いわゆる自然受粉が可能でありました。ところが、戦後(昭和20年代後半)から、害虫を殺すため、毒性の強いDDT、パラチオンを多用したため、訪花昆虫が激減し、自然受粉が不良になりました。人工授粉に頼らざるを得なくなったわけです。昭和25年以降、経営の効率を高めるため、果樹園を主要品種である二十世紀梨の単一作付けとしたこと、丁寧に受粉作業を行えば、大玉果実となることを生産者が理解したことなどが人工受粉を促進したわけです。
 梨の花の香り(匂いが適切かも)の主成分はポリアミンです。これと類似の匂いを持つ花は栗、椎等であり、集まる昆虫は花アブ、銀バエ類です。男性の匂いによく似ています。一方、梅や桃は芳香を放つエステル類で、蜜蜂が集まります。この花の匂い成分であるポリアミンは大きな役割を持っており、昆虫を誘引するだけでなく、花のめしべや卵核に入っている子房の老化を抑制し、受精能力を長く保たせる働きをしています。受粉作業用いる花粉は面積10アール当たり200cc程度ですが、花粉アレルギーの人には大変な作業となります。受粉後、20℃いじょうあれば、24〜36時間で受精が完了、めしべの柱頭に付着する花粉が多いほど、雄性核を運ぶ花粉管の伸長が速く、受精も確実となります。花粉が発芽して花粉管を伸ばす際に、生長ホルモンのジベレリン(GA)を分泌し、伸長を促進します。花粉が多いほど、GAも多くなり、花粉管の伸長がより速くなって確実な受精をもたらします。受精がほぼ完了すると、花はエチレンを放出してめしべを急速に老化させ、もう花粉を必要としないという意志を表示します。多くの花粉を丁寧に受粉してもらった花(5本のめしべ)は花弁が開くように外側に開き、黒変します。一方、花粉が少なかった花のめしべは5本とも直立し、薄緑のままであります。摘果(間引き)の際にはこのめしべの状態をよく観察し、めしべの良く開いた幼果を残す必要があります。
 以上のように、開花という限られた機関だけを見ても、生き物のドラマがあり、受粉作業を面倒だとか面倒くさいという心、気持ちでいると、結果は自ずと負の方向に廻るようになります。論語の知・好・楽を理解し、梨栽培を楽しむ生産者、指導者が出なければ、遠駆らず、鳥取から梨が消えてしまうでしょう。

袋川堤の桜(2015・4月7日)

(担当 野田英明)