No.33

今週の例会
2017年3月21日(火) 席くじ 第2733回
◆ロータリーソング  鳥取北RCの歌
◆献立 和食
◆委員会事項
 創業記念日等御祝
◆卓話
 「PETSの報告」
  本家勇子さん

次週の例会
2017年3月28日(火) 第2734回
◆唱歌 早春賦
◆献立 ミール
◆委員会事項
 出席表彰
◆卓話 
 鳥取地方検察庁
 検事正 仁田良行氏

先 週 の 例 会
2017年3月14日(火)

会長挨拶
 先週の話題として、国内では、北朝鮮からのミサイル発射の件、森友学園の問題、そして海外では、韓国の朴大統領罷免と、いろいろな話題がありました。
 最近私は、プライムニュースというテレビ番組を毎日のように見ています。たぶん同じように見ておられる方もいるかもわかりませんが、プライムニュースについて、少しお話致します。
 プライムニュースというテレビ番組は、「伝える報道から、発信・提言する報道へ」をコンセプトに掲げ、BSフジ初の本格報道番組です。
 放映は、夜8時から10時までの2時間、BSチャンネルで平日の毎日です。そして、その番組の司会のニュースキャスターは、反町理という人ですが、毎日違うテーマについて、大変知識が豊富、また、たぶん原稿にないことまで、よく勉強をし、出演者に対して、的確なる質問をおこない、2時間という長丁場のニュース番組を飽きることなく、放映いたしております。それから女性のキャスター2名が、交代で反町氏の進行を手助けしています。その二人のキャスターは、二人とも血液型がA型です。A型の性格なのでしょうか、非常に無愛想に見えますが、なぜかそれが少しも気にならないような番組です。2月13日に、安倍総理も出演し、日米首脳会談の成果について語っております。また安倍総理は、プライムニュースを「こういう良質な番組を…」と言っていたようです。
 このような報道討論番組が、2009年から8年間も続いております。本音がしりたい国民のために、これからもずっと続けてほしいと思います。

幹事報告
A)到着文書 特になし
B)例会変更・メーキャップ情報
クラブ名 日にち・会場
鳥取中央RC 4.3(月)ホテルニューオータニ鳥取
鳥取RC 4.6(木)アクティビル5階
6.22(木)
鳥取西RC 4.28(金)ホテルニューオータニ鳥取
倉吉中央RC 4.5(水)倉吉シティホテル
4.19(水)
4.26(水)
境港RC 4.18(火)アジアンレストランアグニ
6.20(火)
6.27(火)
倉吉東RC 4.27(木)倉吉シティホテル
米子RC 6.23(金)米子全日空ホテル
C)その他連絡事項
・高知北RC交流会費集金について
・会費納入のお願い
・合同IM参加人数の確認
・理事会報告(内容は省略)
・元会員 河野二朗さんの訃報
・3/17事務局休み

次年度理事会報告
次年度本家会長より、次年度委員長、担当リーダー、副SAA、副幹事、副会計の報告がありました。

委員会報告
◎出席率報告
3月14日 会員50名中 欠席9名 出席率82%
2月21日 補正後   欠席7名 出席率86%
◎メモリアルデー
田中英教さん 田邉賢二さん 古川郁夫さん
入江敏夫さん 小林弘尚さん 田村文男さん
◎地域奉仕委員会田中さんより
4/9(日)春の鳥取砂丘一斉清掃があります、たくさんの参加をお願い致します。
◎国際奉仕委員会松本さんより
 今年度のR財団と米山記念奨学会の寄付をお願い致します。

ビジター
姫路西RC 吉田和正さん

メークアップ
3/8倉吉中央RC 坂根 徹さん
*スマイル報告(本日9,000円 累計483,000円)
山田雅文さん 本日は早退いたします。董さんの卓話が聞けなくて残念です。
本家勇子さん サウジの王様が日本を訪問されています。景気の良い話がテレビで放映されています。羨ましいですね。
伊藤教史さん 春めいてきました。これから行事が目白押しですが、がんばって行きましょう。
松原雄平さん 今日は、敬愛する吉田和正さんがビジターでお出でくださいました。有難うございます。お楽しみください。
早退  3件
*四大御祝(本日10,000円 累計226,000円)
田邉賢二さん 田村文男さん
小林弘尚さん 古川郁夫さん メモリアルデー
山本潤一さん 出席表彰(2月)

「卓話」
中国学校教育における「総合実践活動」の意義の
再解釈−王陽明「知行合一」思想から−
米山奨学生 董 婉 氏
1.研究背景と目的
 中国は、環境問題の解決、世界役割の変換、中国式共産主義道の開拓、先進国のもつ諸課題に対する予防といった多くの課題に直面し、担い手である若者世代に、生き抜く力や創造力、問題解決力を求めている。しかし、これらの力は、受験教育により弱まっている現状にあることから、2001年に、主体性・創造性・実践能力を伸ばす「素質教育」へ転換が図られた。その重要施策の一つとして、小学校3年生から高校まで「総合実践活動」という必修課程が設置された。
 本研究は、王陽明「知行合一」思想の視点から、「総合実践活動」の必要性と可能性を検討する。とりわけ、時間枠を超越した「知行合一」思想に基づく「総合実践活動」の再解釈を通して、もっと広い基盤での意義を掘り下げ、その可能性を拡大していく。そうしたあらゆる枠を乗りこえることで、一人ひとりの幸せと社会の持続が少しでも実現できるように、新たな社会の在り方を考え直す機会に出合う。
2.研究方法
 最初に、中国知識資源総データベースで「総合実践活動」に関する論文を考察し、研究課題をより明確にした。そして、中国政府相関機関から出された書類およびテキストといった関連著書によって、「総合実践活動」の設置経緯と本来求められる働きを整理した。それに、「王文成公全書」と「伝習録」に基づき、王陽明「知行合一」思想の形成背景と基本内容を確認した。最後に、「知行合一」思想で「総合実践活動」を再解釈し、学習法を提案した。研究全体は、史料の分析に基づく文献の意味解釈法を用いた理論研究となっている。
3.結果及び考察
(1)中国機関が求める「総合実践活動」を明確にした。
 「総合実践活動」は、主に研究的な学習、地域サービスと社会実践、労働と技術教育、情報技術教育という四つの指定領域と非指定領域によって構成される。最も注目を集める領域として研究的な学習は、学習者が主動的に知識を獲得、活用することを重視するほか、チームワークと科学的な態度を強調した。地域サービスと社会実践は、学校という枠を越え、地域や社会で直接経験を獲得し、社会奉仕意識と責任感を培うことに重心を置いた。また、労働と技術教育では、共同的な労働活動と技術実践を通して、学習者に一般的な技術と職業の分類を理解させながら、勤労観を育てる。情報技術教育は、急激な速度で発展している情報時代に適応した重要内容である。このように、「総合実践活動」は、人間と自然・人間と人間・人間と社会など基本関係への理解といった認知面の向上、社会参加といった行動面の改善、また創造実践力といった力の育成を目標とする。
(2)王陽明「知行合一」思想の基本を確認することができた。
 「知行合一」思想は、中国古代における明朝時代の中期に、王陽明という儒者によって構築された学説である。この思想が構築された背景は次のようである。当時の社会は、多種多様な危機に見舞われ、崩壊状態にあった。国の統治理論である程朱理学も無力であった。「知行合一」思想は、統治理論の弊害を是正し、社会秩序を改善するため、陽明がその実践から導き出したものであり、一般民衆にも支持されただけでなく、国の危機にあっては陽明の力が求められた実績をもつ。陽明によれば、「知行合一」の知は言葉として存在する知識ではなく、行動まで反映される真知・良知である。そのため、知っていながら行わないというのは、要するに知らないということで、知だけいえば行がすでに存在し、行だけいえば知がすでに存在する。つまり、知と行は、合一であり、互いに作用しながら並進する循環となる。そして、良知にいたることで自己の超越を実現する。ところが、陽明の「心即理」によれば、良知は真理と同様に、心に存在する。そして、「知行合一」思想の基本である「万物一体」から考えれば、この心は、個人レベルの心臓ではなく、人間を含むあらゆる枠を乗りこえ、世の中すべてのものに関わる良知である。「致良知」自体も知を兼ねた行のプロセスである。
(3)「知行合一」思想から「総合実践活動」の意義を再解釈した。
 「総合実践活動」の「総合」を「知行合一」の基本で見直せば、二つの段階に分けられる。まずはあらゆる枠を乗りこえて、万物を認識、理解して受けとめることである。そして、他者とともに、一定の基準で万物をつなげていく。なお、「実践」は、単なる行動ではなく、常に真知と共存し、その指導の下で実行される。また、「活動」は、行動面に限らず、認知面と情意面の活動も無視してはいけない。実際に「総合実践活動」は「知行合一」で強調される良知・良行・良能を目標とする。総じてみれば、「総合実践活動」を通して、知を広く深く獲得することができる。さらに、他者と共に獲得された良知を実践に反映することで、自己を含む社会・自然界を限界なく改善することが可能となる。あらゆる面が統一された学習者自身が、過去の自分を含む人間・社会をより深く理解することができる。それに、直面している困難を乗りこえる方法・見通し・自信などを獲得し、自己と地域・社会の未来をひろげていけると考えられる。
4.今後の課題
 「総合実践活動」は、単なる義務づけられた教育課程としてではなく、自己の心の本来的在り方を明らかにすること、そして、社会全体の向上につながるといったより一層深い理解が求められる。今後、学校の現状に即しながら、「総合実践活動」の意義の認識の低さがどこに由来するものなのか、また、具体的にどのように学習を支援し、高めていくべきなのかという点についてさらに解明していく。

(担当 岡森 裕)