ヤーコンにはオリゴ糖を最も多く含有する食物です。これによりさまざまな効能を示しています。その
代表としてヤーコンの成分と糖尿病、便秘、美容についてご紹介します。
★ヤーコン(芋)の各成分含有量
ヤーコンは食物の中で最も多くのフラクトオリゴ糖を塊根と塊茎に含んでいます。イモの糖分の
組成はイモの成熟により変化します。成熟につれ、果糖・ブドウ糖の単糖やショ糖(二糖)が
減少し、フラクトオリゴ糖の割合ガ多くなります。
★ヤーコン葉部の各成分含有量
ヤーコンの葉には、カテキン、カルシウム、マグネシウム、カリウム、ビタミンなどが豊富に
含まれており、アンデス地方では、葉をハーブティーとして飲用しているそうです。 ※参照文献:「奇跡の健康野菜ヤーコン」 茨城大学農学部教授 月橋輝男 廣済堂出版
またフラクトオリゴ糖の中でも機能性に富んでいると思われる重合度の高いもの(GF5〜9)
が多くなります。地上部が枯れるまでは収穫を遅くするほど機能性の高いフラクトオリゴ糖を
多く含んだ芋が得られることになります。
ヤーコン(芋)100g中の成分
水分 タンパク質
脂質 糖質
繊維 灰分
カルシウム リン
鉄 ナトリウム
カリウム β-カロチン
ビタミンB1 ビタミンB2
ビタミンC 食物繊維
ポリフェノール
最近の研究結果からヤーコン葉の中には、血糖値の上昇を抑制するインシュリンと同様の作用
をする成分が含まれていることや血液中の中性脂肪やコレステロールを低下させる働きがある
ことが分かってきました。
利尿作用があることも確認されています。
現在研究機関等で分析、研究が進められています。
ヤーコン葉100g中の成分
タンパク質
繊維
カリウム
鉄
脂質
タンニン
カルシウム
亜鉛
糖質
ナトリウム
マグネシウム
動脈硬化の予防になるとポリフェノールが注目され、赤ワインブームがありました。なんとヤーコ
ンにもポリフェノールが大量に含まれていることが分かりました。それに、食物繊維も豊富に含ん
でいるので、とってもヘルシーな野菜です。
現在調べられているあらゆる野菜の中で、最高にオリゴ糖を含んでいる「オリゴ糖の固まりのよう
な魅力的な野菜」なのです。一般的にオリゴ糖が多いとされている玉ねぎの3倍以上、ゴボウの2
倍以上も含んでいます。
糖尿病
血糖値が高めの人は、体質的な遺伝に加えて、高カロリー、高脂肪食、肥満、運動不足など、様々な生
活習慣が原因です。
高血糖が続くと様々な病気を引き起こしてしまう原因となります。初期はほとんど無症状なのですが、
主な症状(多尿、多飲、口渇)が現れる頃には、すでに進行しているケースが多いものです。
検査で指摘されたら、生活を改善して血糖値をコントロールすることが大事です。
最近の実例として、ヤーコン茶と生芋を毎日飲食することにより、数日で血糖値が正常値に改善された
方もおられます。
便秘
腸内細菌は、大腸に入ってきた栄養素に飛びつきますが、善玉菌であるビフィズス菌は、オリゴ糖がく
ると、これをとって増殖します。一方、悪玉菌はたんぱく質を食べて増殖します。
食物繊維は腸壁(ちょうへき=腸の内側のかべ)を刺激して排便を促し、便の主な材料となって排出さ
れます。
最近、肉食が増えて大腸がんや大腸ポリープ等の病気が急増しているのも、ストレス等が原因で腸内バ
ランスが崩れた為、といわれています。オリゴ糖と食物繊維をたっぷり含むヤーコンを食べることで、
腸を元気にすることが出来ます。
そのフラクトオリゴ糖は、腸内細菌叢のバランスを改善し、便通または便の状態を変化させ、さらに悪
玉菌による有害物質の生成を抑制する働きがあります。
便秘で便が溜まると、おそろしいことに、腸は悪玉菌の寝床になってしまいます。悪玉菌の作り出す腐
敗物質や有害物質が腸から吸収され、一見全く関係のない腸以外の器官の異常を引き起こすこともあり
、ときには悪玉菌自体が人の体に感染することさえあるのです。
フラクトオリゴ糖はビフィズス菌を活性化し、腸内細菌叢のバランスを改善してくれるのです。
美容
1999年度版の現代用語の基礎知識にも初掲載され、さらに学者たちの間でも、5大栄養素(炭水化物・
脂肪・たんぱく質・ビタミン・ミネラル)や、食物繊維に次ぐ、7番目の栄養素として、ポリフェノー
ルの研究が進められているのです。
ポリフェノールをたくさん摂取することにより体内の活性酸素を除去し老化を抑えてくれるのです。
また、動脈硬化 老人性痴呆症 脳梗塞 リウマチ性疾患 心筋梗塞痛風 糖尿病 ガンの予防などに
も効果が見られます。体の健康が気になる方やシミやソバカス、老化による美容が気になる人にもポリ
フェノールはおすすめです。