私が飼育しているアンタエウスを個体別・産地別に比較してみました。
見解はあくまでも個人的なものですので、御了承願います。       

            インドアンタエウス(ダージリン産)のサイズ別による大顎の比較

 Size   78mm          77mm           75mm            74mm

  上の写真は兄弟ですが、見ての通り74mmぐらいでは中歯タイプが出る事があります。
  ここには載せていませんが、同じ74mmでも見事な大歯の個体も羽化しました。
  この血統の場合、74mm前後で中歯と大歯に分かれるように感じます。
  また、写真では見にくいですが、前胸側縁の突起の位置も74mmでは、ほぼ中間に位置し
  サイズが大きくなるにつれてその位置が下がっているのが分かります。

 

                        国別アンタエウスの形状比較

  さて、皆さんは上の写真がそれぞれ何処の国のアンタエウスかお分かりでしょうか?
  それぞれ比較しやすい様に、サイズは全て同じサイズ75mmを載せています。
  写真を見ただけで、詳しい産地までわかる方はかなりのマニアです。
  正解は、左からインド(ダージリン)、マレー(ゲンティンHL)、ベトナム(カオバン)、タイ(ドイ・サケット)
  ミャンマー(カチン)です。

  それぞれの特徴
  大顎:
     インドは基部から直線的に伸びて、内歯の位置は上部から前方に向けて出ている。
     マレーは基部から極太でやや湾曲していて、内歯面積も大きく前方に向けて出ている。
     ベトナムは湾曲が強く、内歯の位置も基部に近い。また、大顎の長さが短く見た感じ
     アンバランスでずんぐりむっくりタイプである。
     タイは基部からやや湾曲していて、内歯は中間に位置し太さは他産地に比べて細く感じる。
     ミャンマーは、内歯が中央から上部より鋭く上を向いて出ています。中国北部のアンテも同じ

     特徴があるようです。

  前胸形状:下の写真を参考にして下さい。
     インドは突起の位置が中間より下にある。(ヒマラヤ系は、同じ特徴が見られる)
     マレーは他産地に比べて前胸の幅が大きく横に張り出している。
     ベトナム・タイは俗に言う標準タイプである。
     ミャンマーは、どちらかと言えばインドに近い前胸なんですが少し違います。

  光沢:
     インド・ベトナム・タイミャンマーは光沢が強い。
     マレーは全体に光沢は弱く、頭部と胸部は艶消し状になっている。
     しかし、羽化したてはマレーでも光沢は強いので、偽物と思わない様にしましょう。

                  国別アンタエウスの形状比較(前胸側縁拡大)
           

 


トップページへ