外産クワガタの越冬


         寒い冬が近づくにつれてよく質問されるのが、外産クワガタは暖房(ヒーター)対策

         をしないと、日本の冬は越せないのか?と言う事。

         自分自身、まだデータを収集していないので全ての種類についてどうこう言えませんが、

         私が飼育した事があるクワガタについてはある程度結果が出ています。

         そもそも、越冬するという事は1年以上生きているわけで、かなり長生きするクワガタと

         いうことになります。長生きするクワガタで飼育した事があるのは、Dorcus系しか飼育

         した事がないのですが、5種類についてしゃべってみましょう。

         まず、私が住んでいる所は冬は最低気温が−10℃まで下がる事もあり、室温も0℃

         前後まで下がります。水の入ったコップを窓際においておくと凍っていることもあります。

         とにかく寒い所です。そんな環境でも簡単な防寒対策で以下のクワガタ達は無事に越冬しました。

         但しここで話すことは成虫の話です。幼虫に関しては飼育条件が一定の方が大型が

         狙えますので、無難にヒーターを掛けた方が良いと思います。

         また、沢山外産を飼育している方はヒーターを掛ける事をお勧めします。

         越冬する事でかなりの体力を消耗するはずですし、やはりクワガタに余計なストレスは

         与えない方が良いでしょう。

         越冬後には体力を回復させるために私は餌カブトを多めに与えてます〈これが1番〉。

 

         スマトラオオヒラタ(インドネシア・スマトラ島パダン産)

         スマトラパリ-(インドネシア・スマトラ島産地不明)

         上記2種は、赤道直下のインドネシア産です。気候は熱帯雨林気候に属し山間部でも

         年間通じて気温は15℃〜25℃あるのでクワガタは休むことなく活動しています。

         外産の場合日本での越冬状態は、国産の様に体を硬直させるのではなく、体は柔らかい

         状態を保ち、温度が上がればいつでも活動できる状態にあります。

         つまり、越冬する習性がないため寒さに耐えながら春を待っているのではないでしょうか。

 

         台湾オオ(南投県)

         ホ-ぺ(福建省)

         台湾と福建省は温暖湿潤気候に属するため夏と冬の温度差があり、やはり夏は活発に

         活動して冬は冬眠とまではいかないものの活動は鈍くなるみたいです。冬の気温は山間部は

         10℃近くまがるため日本の冬でも室内であれば十分越冬する事が出来るでしょう。

 

         アンタエウス(ラオス・シェンクアン、タイ・ウィアンパパウ)

         グランディス(ラオス・シェンクアン)

         ラオス・タイと言えば暑い国というイメージがあります。よく友人が仕事の関係でバンコクに

         行くのですが、確かに暑いと言ってました。しかしクワガタが生息している北部チェンマイの

         山間部は以外と涼しく冬は台湾同様気温は10℃近くまで下がるようです。

         アンタエウスの生息地は比較的気温が低いのは皆さんも知っている事と思います。

         ラオスのシェンクアンも同様です。私が思うにアンタエウスの場合冬をどう乗り切るかでなく、

         日本の夏をどう乗り切るかだと思うのです。

 

         今ではインドとマレーがいるので、冬場は全てのクワガタをヒーターを掛けて飼育しています。

 

       越冬準備

         準備といっても簡単です。ダンボール箱(飼育容器が余裕で入る大きさ)を用意します。

         11月後半頃、餌を食べなくなったら餌を取り除き埋め込みマットを飼育容器7〜8分目

         まで入れます。

         産卵材などを取り除いていたら寝床となっている餌皿は入れたままにしておきましょう。

         餌皿を埋めるようにマットを入れます。その時、クワガタが餌皿の裏にいることを確認して下さい。

         湿度を保つために穴の開いたナイロンを中蓋にして下さい。

         後は飼育容器をダンボール箱に入れて中の隙間を断熱材などで埋めてから蓋をして、

         押入れなど温度が一定の場所に春まで置いておけば良いです。

 


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