絵日記2003(最終更新2003/12/23)


2003/12/23
PMX-001"PALACE ATHENE"
"ハンブラビ"に続いて"パラス・アテネ"にも色を塗ってみました。手首はマスターグレード版"νガンダム"よろしく、本体に対して若干小さ目に描いてみましたが、頭頂高21.6mの大型MSっぷりが伝わりましたでしょうか? …今一つですね。
"パラス・アテネ" のカラーリングといえば、初登場時のダーク・カラーが思い浮かびますが、"バイアラン"のモノトーン(ロールアウト・カラー)と違って、この場合はあくまで照明によって照らされている「ジュピトリス」ハンガー内のことであり、光源のあり方に疑問がないわけでもなく、本当にダーク・カラーだったのかアヤシイと思っています。
似たような例として、「Zガンダム」第1話登場の「足の裏だけ写っているジム」があります。この機体、よくネット上などで「GMクゥエルだ!」「いや、作品の前後関係からしてそんなわきゃない。ティターンズカラーのGMIIだよ!!」といったやりとりが見られます。これらの会話は、まず「Zの1話に黒いティターンズカラーの機体が脚だけ写っていますが、あの機体は何ですか?」というように、まず「黒い」ということを前提として話が始まるのがほとんどです。以降、「本当に黒いのか?」という検証がなされないまま、「あーでもない、こーでもない」と首を捻る人が後を絶ちません。果たして本当に黒いのでしょうか?
そんなときには実際にフィルムを見直してみるのが一番です。さて、問題のシーンですが、なるほどグリプス基地のMS用ハンガー中にそれと思しき機体が横たわっていますね。足の裏には2基のスラスターがあり、脹脛にも縦長のスリット状スラスターが見えます。あきらかにGMIIの特徴を備えた機体が、くっきりハンガーの影が映るほど強い光線の中、日陰部分に横たわっています。…っと、これハンガー内じゃないですか。なんてことはない、日陰で照度が足らないために、暗く写っているだけの連邦カラー"GMII"なんですね。おそらく、その後登場してクワトロ隊の前に立ちはだかったGMIIが、ちょうどこの機体なんでしょう。「こうであってほしい」という願望が、ついついフィルターとなって「現実には存在しないもの」が、さも「存在しているように見える」あとは伝言ゲームで「存在していたこと」になっていく…という典型例ですね。非常に身につまされる話です。自分も気をつけたい点ですね。

2003/12/22
M73 Mk.II Pilot suit
ノーマル・スーツも、さすがに全身タイツみたいな安手の作りではなくて、「体格にあわせて型取りなり採寸なりして作られた何層にもわたる手の込んだ構造」になっている派としましては、前に描いたNT用スーツのように、不格好な「ハード・スーツ内蔵っぽい」ものが好みなんですが、知り合いから「そんなこといってもシャアとララァが抱き合ってるシーンの後ろとかで、誰の物とも知れない怪しげな色のノーマル・スーツが打っちゃってあるじゃないの。あれはそんなハードなインナーが入ってるような描写ではなく、本当にもう洗濯モノが畳まずに投げ散らかしてあるような、そんなヘロヘロな描かれ方だったぞ」という指摘を受けるに及び、じゃあこんなんでどう?と描いたのがコレです。(アイナのパイロット・スーツもヘロヘロでしたから、個人的には専用のインナー・スーツがあるという方向に活路を見いだしたいところです)

実を言うと、フレデリック・ブラウン特集用に使えると思ってほくそ笑んでいたのですが、ページレイアウトの関係で結局載せられず、ようやくこうして陽の目を見ることになったのでした。

ところで、TV・劇場版パイロットスーツには、いくつかヴァリエーションあります。ヘルメットの違いが大きいのですが、スーツ側にも細かな違いがあります。マ・クベの「肩パッド付き」が最たるものですが、これは実はM73ではなく、M79なのではないかと思われます。MS-06R系列用に用意された新型スーツですね。そのほかの違いとしては、「ブーツの長さ」があります。普通は「ブーツ」といより「靴」という感じの短いものが主流なのですが、ガルマだけ?は「ブーツ」という形容がぴったりくるような丈の長いものを使用しています。個人的な持ち物という可能性も大いにありますが、ここでは一応ヴァリエーションとして数えておきましょう。

さて、パイロット・スーツの型式は、古くは講談社の『モビルスーツバリエーション1 ザク編』で「M79F Mk-III」が紹介されたわけですが、これを受けるかたちで『TVシリーズ機動戦士Zガンダム・フィルムブック下巻』では「M73 MkII」という新たな型式が作られました。ジーンとかデニムとかが着用していた一般タイプのパイロット・スーツです。旧式なんだからM73で全然問題ないのですが、困ったのは0080用に起されたパイロット・スーツに「M79 MkIII」と振られてしまったことです。MSV時代に定義された「M79」といえば、肩パッドやメディカル・コネクタが追加されただけの普通のパイロット・スーツであり、明らかにTV版の延長上にあるものですから、これは変ですよね。M73が定義されたのは嬉しいけども、M79が大混乱になってしまったわけで、はて困りました。そこで今回の「こんな説はどうでしょう」です。「M73に次ぐ新型パイロット・スーツとして軍が用意した要求書には、メディカル・コネクターの設置など、現行モデルからのいくつかの改良が指示されていたが、そのなかには身体保護用プロテクターの追加も含まれていたようである。同仕様書に則り、いくつかのメーカーが製品を提供したが、最終的には「オール・オア・ナッシング」の勝者総どり方式ではなく、審査をパスした各メーカーがそれぞれの規格で独自の製品を供給したようである。このため、末期のジオン軍では、種々雑多なパイロット・スーツが基地単位、部隊単位で用いられることとなった。詳しいことはわかっていないが、「M79F」の「F」等、末尾に付けられる記号で、メーカーを識別したのであろう。なお、M79を生産した数社のうち、グラナダ基地等へ納品 していたメーカーは、親ザビ的な姿勢が戦後問題となり、ジオン共和国の受注から外される結果となったという。」

2003/12/21
RX-139"HAMBRABI"
”ジュピトリス系MS開発史”用の線画に色を乗せてみました。
個人的に”ハンブラビ”を描くのはこれで3回目ですが、今回もまたアレンジを変えてのリニューアル版となりました。理屈よりもフォルムに重点を置き、”ハンブラビ”らしさを狙っております。
ところで…”ハンブラビ”のビーム・サーベルって皆さんご存知でしょうか?
劇中で使っている姿は思い浮かぶのですが、設定画はあまり目にされたことがないのではと思います。”ハンブラビ”設定画の初出時にはサーベル稿はなかった?と思われ、当時のアニメ誌や別冊などには、ほとんどその姿が掲載されていません。そのせいでしょうか、プラモデルの1/144「RX-139ハンブラビ」組立説明書では、「通常は両腕のサーベル・ラックに格納されている。リック・ディアスと同じタイプ」と解説されています。ご丁寧にディアス用サーベルの設定画まで掲載し、おまけに「出力0.5MW」と出力まで明記されています。しかし、設定画の方も存在しないわけではなく、『データコレクション機動戦士Zガンダム上巻』には、「さも当然」というように、何食わぬ顔で設定画が掲載されています。脚本上の必要に迫られて急遽描き起された追加設定の類でしょうが、これがまたディアスのそれとは形が違うのです。
ディアス系サーベルはRMS-099用のものの数値が明確になっていないのでMSA-003、MSN-00100からの類推となりますが、両者とも出力は0.4MWでRX-139の0.5MWに及びません。あれ、おかしいですね。手っ取り早く「シロッコの天才的才能で超常カリカリ・チューンされていた」という解釈でも問題ないのですが、私は「絵とスペックがズレていた説」という屁理屈を考えています。
「RX-139”ハンブラビ”は時期や補給状況により2種類のサーベルを使用した。初期の機体は出力0.4MWのアナハイム・エレクトロニクス製普及型サーベルを流用していたが、後に出力0.5MWの新型サーベルが開発され、順次導入されていった。」
といった感じでしょうか。HGUC「PMX-003ジ・O」の解説には、PMX-003用のサーベルのエミッターが市販品の流用であることが指摘されていますし、旭屋出版の『TVシリーズ機動戦士Zガンダム・フィルムブック下巻』には、PMX-003用ビーム・ライフルがBOWA社の製品をベースにしているとする記述もあります。いかな”ジュピトリス”であっても、こうした部品まで自前で作るのは大変だったんでしょう。木星に行っている間に製作したPMX-000ならいざ知らず、地球圏に帰還してから製作されたRX-139などは、できるかぎり市販品を流用してコストを引き下げたのでしょうね。

2003/12/17
MS-06 F"ZAKU II"
突撃機動軍第1機動歩兵師団第1大隊B中隊フレデリック・ブラウン機
フレデリック・ブラウン突撃機動軍下士官見習(当時)が開戦時に使用していた機体。彼はU.C.0079年1月3日、サイド2の8バンチ「アイランド・イフィッシュ」を使ったコロニー落とし作戦、世に言う「ブリティッシュ作戦」の二次作戦要員として出撃している。このときB中隊が担当したのは、毒ガスを用いたその他のバンチに対する無力化工作であり、乗機も核装備(対放射線仕様)のMS-06Cではなく、それらの装備を持たぬMS-06Fであった。このときブラウン機「105」には、中隊長バルク大尉の指示により、両肩に「訓練生」を表す黄色のペイントが施されたという。
 この作戦で中隊は小破数機と引き換えにサラミス級巡洋艦「パナマ」(Panama)を撃沈。ブラウンも敵艦に取り付いてブリッジを破壊するなど、その撃沈に功績があった。この作戦後、ブラウンは正式に訓練学校卒業資格を与えられ、改めて伍長に任官。肩の黄色塗装も剥がされ、元の塗装に戻された。
出典:『コミックボンボン』1984年12月号
SDガンダム付属写真シール系では「MS-06C」とされる「肩イエロー・ザク」の元ネタは、『MS戦記』に登場した、このフレデリック・ブラウン機だと思われます(シールでは開戦当初の機体ということで「C型」とされたのでしょう。ちなみに、ボンボン本誌では「MS-06F」とされています)。
プラモデル的には、肩スパイクアーマー内やシールド裏面にも黄色を塗ってしまいがちですが、実際の作業をする整備員のことを考えると、とてもその裏面まで塗装されていたとは考えられません(原作でも、裏面は陰で潰されているだけで、黄色を表わすトーンは貼られていません)。そんなわけで、裏面はあえて元塗装のままとしてみました。「裏面はもともと機体カラーではなく「機体内部色」の類ではないか?」と考える向きもありますでしょうが、私は前々からジオン軍の機体内部色は淡いグリーン系〜つまりザクの基本塗装に同じ…と考えてますので、これでいいということになります。
さて、ブラウンが共同で撃沈したサラミス級「パナマ」ですが、これが初代であり、ガンダム・センチネルに登場する「パナマII」はその名を引き継いだ二代目ということになります。原作が同じ高橋昌也氏であることからのお遊びだと思いますが、ひょっとするとただの偶然かもしれません。

2003/09/06
MS-06 "ZAKU II"
アナベル・ガトー機
アナベル・ガトー宇宙攻撃軍大尉が一年戦争時に使用していた機体とされるが、ソロモンの302哨戒中隊時代に使用していたものかどうかははっきりしない。また、時期が特定できない以上、パイロットの階級も正確には不明であり、パーソナルカラーを使用しているとはいえ、中尉時代、少尉時代の機体の可能性も残る。
出典:『HOBBY JAPAN』1999年12月号
ザクの型式もガトーの階級も不明という微妙な機体。なんとかウラを取ろうとしたんですが、これがなかなか難しく、角川書店刊『ガンダムエース』No.009「データ・ガンダム」の乗機一覧には「MS-06F」の名が見えるものの、かならずしもこの機体を指すとは断言できない感じの書き方なんですよね。ムービックのカレンダーには何か記述があるんでしょうか? そういえばこの配色、ラポート刊『機動戦士ガンダム 一年戦争サーガ』の挿絵とも似ているんですが、あっちは記事の信頼性の方が問題あるわけで、なんというかビミョーなところです。

2003/09/06
MS-06F "ZAKU II"改
第103方面軍特殊任務班ピチュア・パリティ中尉機
MS-06Fをベースに各種の改造を施した機体。特殊任務用に伝導パイプには耐熱コーティングが施され、掌には連邦規格に準じたビーム兵器用補助動力/センサー系コネクタ用完全互換ジョイントが内蔵されている。外形は後のFZ型と多くの点で類似するものの、頭頂部にS.O.S(Sonic Optical Sensor)を増設し、ハンド・グレネードを左腰に装備するなど、いくつか相違もある。塗装については多くを推測に拠るが、FZ型から類推するかぎり、ほぼ上図のようなものであったと思われる。
出典:『ガンダムジェネレーション3』「鋼鉄の処女」・『サイバーコミックスNo.031』「鋼鉄の処女2」
彼女たちはルウム戦役の頃からこの機体に乗ってるわけで、またもや取扱いに困る機体となりましたが、MS-06FZの仕様はある日突然決まったのではなく、どこかのマイナーな下請け工場が、部品調達や工程省略などいくつかの理由のために生産していたローカル・ヴァリエーションがベースになったもの(早い話が連邦でいうRGM-79(E)とRGM-79Cの関係)ではないか、と考えてなんとか自分を納得させてみました。とはいえ「ムチャ解釈」には違いないわけで、こんな「無理が通れば道理ひっこむ」的発想はRGM-79(E)がなかったらまず出てこないでしょうね。
ps.「方面軍」なのに第103というのもスゴイ気がするんですが、そこはそれ、なんかシステマチックに百の位とか十の位とかが規定されたうえで番号が割り振られていたんでしょう。

2003/09/06
MS-06J "ZAKU II"
砂漠仕様
MS-06Jのうち、これは砂漠特有の砂塵、高熱等に対応したバージョン。塗装も砂漠仕様のカーキ系へと変更されている。
出典:ドリームキャスト用ソフト『サンライズ英雄譚』
この機体を考察に取り入れるかどうかは微妙なところ。しかし、角川書店の『サンライズ英雄譚メカニカルグラフィックス』等いくつかの資料では宇宙世紀の機体として解説しているので、敢えて取り上げてみました。これといって毒にも薬にもならない単なるカラー・ヴァリエーションですし、特に問題はないでしょう。

2003/09/06
MS-06J "ZAKU II"
工兵仕様
オランダ南部の第17装甲師団に配備されていた機体で、第26装甲工兵大隊MS工兵小隊に所属。両胸にスモーク・ディスチャージャーを増設し、脚部には特殊コーティングが施されているのが確認できる。右手に火炎放射器を装備し、左腰には対MS地雷を携行している。塗装はほぼ標準塗装に準じるが、通常「スチールMZ-1」に塗装される部分が胴部と同じ濃緑となっている点が異なる。
出典:『月刊 TACTICS 5月号別冊 GUNDAM GAMES』ホビージャパン/1988

2003/08/28
MS-06S "ZAKU II"
突撃機動軍第7師団第1MS大隊司令部付き特務小隊 A.ガイア少尉機
U.C.0079年2月、グラナダで確認された機体である。頭部、腕部を「ブラックBL-2」、脚部、シールドを「パープルPP-1」と思われるカラーで塗り分け、胴部はアンチグレアを除き、全面名称不明のグレーとしている。
出典:マスターグレードJAF-CON SPECIAL 1/100 MS-06S「ザクII」

2003/08/28
MS-06S "ZAKU II"
シャア・アズナブル宇宙攻撃軍少佐機
一説にはルウム戦役参加以前、ロールアウト直後の状態とされるが、すでに右肩には「マゼラン級5隻撃沈」のスコアが描き入れられており(このパースでは見えない)、時期的に整合せず、塗装に関しては疑問が残る。配色は胴部を「レッドR-2S」、その他を「レッドR-1S」としたツートーン・スキーム。暗色部は標準塗装と同様の「スチールMZ-1」。なお、ジオン軍の採用した制式塗色のうち、「R-1S」「R-2S」など末尾に「S」の記号が追加されたものは、いわゆる「特色」扱いのペイントであったと考えられるが、これらがなんらかの具体的な効果を伴ったペイントであったかどうかについては不明である。
出典:マスターグレード1/100 MS-06S「ザクII」
色名は『講談社のポケットカード9 ガンダム MSV コレクション』による
シャア・アズナブル機の塗装については有名すぎるほど有名なわけで、いまさら何か新発見があるわけでもないのですが、マーキングについては扱いがマチマチで、皆さん好き勝手な番号を記入しているため収拾が付きません。知名度からいけば講談社がガンダムシーンを先導していた79か80年頃に大河原氏によって描かれたカラー画稿とマスターグレード用の「A12」が双璧なんでしょうが、その他にも細々とあって簡単に「リペイント」で済ますのも気が引けてしまいます。とりあえずMSV解説のYMS-14Bでも「リペイント」説が使われているわけですし、しばらくはリペイントでお茶を濁しておこうかと思います。

…ひっそりと「A12」に差し替えてみました。

2003/08/27
MS-06J "ZAKU II"
迫撃砲装弾手
東アジア地区に降下した第4地上機動師団所属の1機。第8MS猟兵大隊重火器中隊迫撃砲小隊のマゼラベルファー自走600mm迫撃砲装弾手として使用されていた。塗装は全面ライトカーキに一部カーキのワンポイント。いずれも正確な色名は不明。
出典:『月刊 TACTICS 5月号別冊 GUNDAM GAMES』ホビージャパン/1988
こういうバカなことがやってみたかったので、そりゃもうサルのようにひたすら別レイヤー切ってます。

2003/08/27
MS-06F/J "ZAKU II"
標準塗装
MS-06系では最も一般的なグリーン系2色によるツートーン・スキーム。
ライトグリーンは「グリーンGN-1」、ダークグリーンは色名不祥、一見黒に見えるダークグレーは「スチールMZ-1」。標準塗装にもいくつかヴァリエーションがあり、各パイプ部にはライトグリーンに塗られたものとダークカラーに塗られたものが確認されている。この機体は前者のタイプ。
先日描いたMS-06系素体に面白半分で色を塗っていたら意外にハマってしまいました。
陰影等はつけない方向で、男らしく豪快にセル塗りにしてみましたが、これがなかなかすっきりまとまっていて味がありますね。
そういえば、サ社の設定画にもセル塗りのカラー稿がありますが、これって数年前から新版に差し替えられてますよね?セルというよりCG着色風で、輪郭線に若干ソフトフォーカスが掛っていたりするアレです。陰とかハイライトとかも入っててすごく丁寧な感じなんですが、ワタクシはもっと横着者ですので、今回の絵日記ではソフトフォーカスなとこだけ真似して、陰影については「今後のため」にパスします。

2003/08/12
白黒ですみません。クラッシュした先代PCからサルベージしたファイルのうちの一つです。
某サークルカットにも使ったRX-78XXの元絵だったかと…
確か、足とか腕とかリアパースもあったと思うんで今度探してみます。

さて、件のRX-78XXは色々と謎の多い機体でして、登場時期の異常な早さとか、開発目的の不明確さとか、難しい問題もいくつか孕んでいます。まず、どの程度の煮詰まり具合の機体かという点ですが、NT-1のように「ホワイトベースのアムロ・レイへ届けること」を目標に設計・製造されたとすると、時期的に整合しません。おそらく、もともとああいう仕様で設計が進んでいたのでしょう。7月にロールアウトしたRX-78-1やRX-78-2のトライアル・データを待って仕様が決定されたとすると、これは可能なような気がしますが、それにしても異常な開発スピードであることに変わりはありません。贅沢な装備を次々に付与していった、いわゆる「セカンド・ロット」に対し、XXの思想は「不要なものを極限まで削り取る」という対極の位置にあったため、そのお陰でいち早くロールアウトすることができた…といった感じでしょうか。

足首のアンクル・アーマーにRX-78-1ばりのスリットが開いていることなどから考えて、RX-78純正シリーズから枝分かれした分岐点はRX-78-1段階と考えられます。頭部形状がRGM-79シリーズに近いのも、あるいはその時点での「RGM-79」の仕様があのようなものだったことを反映しているのかもしれません。ちょうど、設計陣に「クロスコンバットMSには、立体視に有利なデュアル・カメラが必要である。」というポリシーが存在し、まだ幅を利かせていた時期なのでしょうね。その後、RX-78とRX-77の性能比較や、実戦運用でのデータが回収されるに及んで、「量産機にはRX-77式のカメラアイが有効」という結論が出され、RGM-79の頭部エクステリアも結局、今日よく知られているような形状へ下方修正されたのではないでしょうか。

下のRGC-80はオマケ。良く見ると2003/2/16の日付が入ってます。どうもその頃に描いたようです。


2003/06/15

2003/06/01

2003/05/25

2003/05/24

2003/05/11

2003/05/10

2003/05/01

2003/04/29