■水中用ザク問答


ショボいけど重要な情報。 投稿日 10月2日(金)04時03分 投稿者 与謝野折檻

型式番号のネタをひとつ。

ZZプラモデルシリーズの「ザクマリナー」ボックス横解説(この辺がショボい)では「ジオンのM−1型を改修し〜」という表現が見られる。(記憶が頼りなので細かい表現は自信がないが・・・)

ってことは一年戦争中に生産された全7機はブラウニーM8の装備の有無以外は同型のハズだから、彼の機体の型式番号はより厳密を期すならば「MS−06M−1」となるんでしょう。この辺どうでしょうか?特に天津さん、amigoさん(^^;)
それにしても最近の風潮だから仕方ないのかもしれないが、MS−06K、MS−07Hをはじめ、極めて数が少ない機体をバンバン登場させないで欲しい(;-;)/

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>ショボいけど重要な情報・・・超遅レス(^_^;) 投稿日 11月8日(日)02時53分 投稿者 天津甕星

 10/2折檻氏の書き込みのレスです。完全な化石レスです。振られていたのにレスが遅れてすいません(^_^;)

 「RMS−192M/ザクマリナー」解説書には「(甕註:MS−06Mの)試作機は、M−1型、M−2型の2種類作られた。M−1型は、初期に開発された機体で、耐圧性能は低いが、水中航行速度はM−2型よりも速い。M−2型は、要求性能変更後のもので(甕註:06Mの開発途中から北大西洋の潜水部隊への配備が考えられ、水深400mの水圧に耐えられる耐圧設計が要求されたとの記述がその前にある)、各関節に防水用シーリングを、モノアイ保護用に大型モニター・シールドを加えている。終戦後、ザク・マリナーを始めとするジオンの局地戦モビルスーツは、連邦軍に接収され、各地の連邦軍基地に配備された。ザク・マリナーは試作機であるため生産台数が少なく、M−1型がダカール基地に、M−2型がニューギニア基地に配備されている。この機体は、ジオン軍のM−1型をもとに連邦軍が再設計したもので、リニア・シートの装備以外にも多くの改修が加えられている」とあります。この解説書によるとMS−06MにはM−1型、M−2型の2種類が存在していたのは確実でしょう。

 折檻氏の7機は同型のハズという認識は「MS−06M水中用ザク/解説書」に由来しているのでしょうが、この解説書には「一応水流エンジンは完成し、5機の(甕註:06Mの)プロトタイプに装着して、北大西洋の潜水艦隊"シーサーペント"に実験部隊として配備された。(中略)水陸両用MSがMSMナンバーで決定した時点で、このMタイプにはMSM−01の名称が与えられた。MSM−02を経てMSM−03ゴッグが量産化されMS−06Mは全7機共任を解かれ、しばらくの間倉庫に眠っていたが、地中海上陸侵攻作戦の際に実戦参加している」とあります。

 これを読んで疑問に思うのは、「5機のプロトタイプ」としているにもかかわらず、すぐ後に「全7機」としている点です。しかしこれにザクマリナー解説書の記述を加えると、1本筋が通ります。すなわち06M試作機2機が完成した段階で、北大西洋潜水艦隊に配属するために耐水圧性能の要求を厳しくした仕様へと変更になり、そして完成した新仕様5機によって潜水艦隊「シーサーペント」で実験が行われたのではないでしょうか? 旧仕様2機がM−1型、新仕様5機がM−2型とする説です。「MS−06M水中用ザク/解説書」には地中海上陸侵攻作戦に際して、5機の06Mの胸部には改造され、折檻氏が記述するようにブラウニーM8が取りつけられましたが、この5機がM−2型5機を指すのか、それともM−1型2機にも取り付けられたのかはわかりませんね。

 さて型式番号の件です。「RMS−192M/ザクマリナー」解説書にも「M−1型ザク・マリナー」とあるものの、これは厳密に期すならば「RMS−192M」以外の何物でもないと思います。それはZガンダム18話に「マリン・ザク」が4機登場しますが、この型式番号は「MS−06M」と解説されており、他にMS−07HやMS−11、MS−06E、MS−06K等、戦後、連邦軍が接収したジオン公国軍MSは多数に及びますが、型式番号は旧公国軍のもののままのようだからです。このことから、接収MSは旧公国軍型式番号がそのまま採用されていたと考えられます。連邦製なのかジオン製なのかが型式番号で一目瞭然なので、これはこれでわかりやすいかもしれません。18話のMS−06Mはまさに広く知られている一年戦争時代の06Mそのもので、香港という場所柄からニューギニア基地所属のM−2型が出張ってきたと推測できます。この4機がニューギニア基地所属の全機であり、ダカール基地にはM−1型が1機だけだとすると戦後になって計5機接収されたということになります。しかし「MS−06M水中用ザク/解説書」には「(甕註:地中海上陸侵攻作戦に参加 した全7機中)2〜3機を残して撃破」とあるので数字の帳尻あわせができません。2機分の予備パーツを戦後になって連邦軍が組み立てたのでしょうか。この辺は一考を要します。RMS−192Mは連邦軍の型式番号が与えられ、「M−1型をもとに連邦軍が再設計した」という記述を生かす意味でも、M−1型ベースではあるもののまったく別の機体であったと考えられます。MS−06M−1とRMS−192Mの関係は、まさに0083登場の連邦軍接収MS−06F2とRMS−106の関係そのものではないでしょうか。形状もいろんな面で違っています。案外、M−1型とM−2型は形状に差があるのかもしれません。

 ZZのプラモ解説書は意外に文量が多く、内容も侮れませんね。

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天津甕星さんへ 投稿日 11月8日(日)08時05分 投稿者 与謝野折檻

>旧仕様2機がM−1型、新仕様5機がM−2型とする説です。
 なるほど、それなら7機と5機の関係がなんとなく納得できます(^^)

>この機体は、ジオン軍のM−1型をもとに連邦軍が再設計したもので、
>リニア・シートの装備以外にも多くの改修が加えられている」とあります。
 最近、ギレンの野望など「MS−06M」というと、挿し絵に「RMS−192M」が描かれることが多いんですが(笑)、ひょっとしてM−1型って限りなくRMS−192Mに外形が似てるんですかね? そう考えるとギレン〜とかのツライ設定もなんとか理解可能か?とも思うんですがどうでしょう?

 それに、M−1にはなかった防水シーリング、大型モニターシールドをM−2から新たに装備したことになっているようですが、この点を「型式学的」に捉えるとRMS−192M(M−1と考える)の方がMS−06M(M−2と考える)よりも古相を呈しています。よく知られたMS−06M「水中用ザク」が厳密に言う「MS−06M−2」であれば、RMS−192Mとして知られる機体は、「MS−06M−1」を戦後になって連邦がリニアシートを増設して改修した機体で、外形は限りなく「MS−06M−1」に似ているのではないか、とも考えられるわけです。どうでしょうか?

ところでMS−06Mは何型ベースなんでしょう?

 EB.1『MS大図鑑PART.1一年戦争編』では40ページで「C型ベース」と明記しているにも関わらず、128ページでいきなり「F型ベース」と言い切ってます。

 これに関して、折檻個人はC型ベースの方が嬉しいです。というのも、MS−06Eは確実にC型ベースであり、「角型の腿」に関しての共通点が出てくるからです。折檻はあの「角型腿」を製造工場の独自改修によるローカル・バリエーションではないのか?(もちろんプロペラント増を狙ったもの)と考えています。MS−06Mではそのプロペラントタンクをさらに拡張してバラストタンクに転用したため、腿後部にバルジが出来てしまったのではないかと思われます。とにかく性能は二の次で、「そういう部品が手元にあったから利用した」的なニュアンスだと解釈しています。これが、純粋に技術的要求に答えてのものなら、地上用の機体MS−06M、MS−06Kなどにプロペラント増はそれほど必要ないでしょうし、それぞれの腿があそこまで似てくるというのも難しいと思います。

 もう一種のMS−06KがJ型ベースなのが気に入らないんですが、ここでもう一度EB.1の記述を参考にすると、「0076年12月に国防省は地球侵攻作戦用の局地戦用MSの開発をアナハイム・エレクトロニクスに命じている。〜中略〜また、地球の表面積の7割を占める海での運用を考えた水陸両用型も求められていた。〜中略〜そしてC型をベースに各種の局地戦用機が平行で開発された。」となっています。意図的に中略を用いていますが(笑)、C型ベースの局地戦用ザク・バリエーション開発は本家ジオニックではなく、アナハイムが請負っていたように読み取れます。これは結構注目の記事で、本社の所在が記事によってまちまちなAE社がこの当時どうもグラナダ(この当時ジオン勢力下にあるのはサイド3本国、グラナダくらいなもので、フォン・ブラウンなどは入っていないでしょう)にあること、戦前からMS開発に携わっていたことなどがわかります。それはともかく、妙に意味不明の形状変更の目立つザク・バリエーションですが、これをローカル・バリエーションと考えると、この当時のアナハイムの部品が原因なような気がします。そうなれば、MS−06J−12用の パーツもグラナダで製造されたアナハイム・ローカルのものがキャリフォルニアに持ち込まれ、そこで組み付けられたとも考えられます。

 そもそも、「試作型モビルスーツMS−06J−12(後にMS−06Kに名称変更)として製作された1号機はキャルフォルニアベースでロールアウトし、最終的には合計9機が製作された。」(1/100「MS−06K」解説書)、「1号機はキャルフォルニアでロールアウトし、モニターアイを全周式に改め、右肩に180ミリキャノン砲が1門セットされた。」(1/144「MS−06K」解説書)などの資料に見られるように、1号機以外がどこで製造されたかについては明記されていません。もし、部品が送られて組み付けられた1号機の結果を待ってグラナダで製造されたものなら、戦後に増加生産されて重巡「ハリオ」に搭載されていてもそんなにおかしくありません。そればかりか、なぜかザク・バリエーションだけ戦後になっても戦力として維持されており、若干の新規製造も見受けられるのは、このアナハイムの関係なのかもしれません。あれほど高性能なGPシリーズ等をいきなり開発したわけではないでしょうし、それ相応の開発技術を蓄積し、これを実証するために終戦直後は連邦軍から小口の注文を受けて、社内に部品の残っているこうした局地戦用バリエーション機を製 造していたのではないでしょうか。で、その間にハービック、ジオニック等の吸収合併を進めて、急速に技術的蓄積を増していったとは考えられないでしょうか? もし、そうであれば、J−12に使用された部品は(C型用というよりは)アナハイム・ローカルの腿部品を単に組み付けただけとも解釈できるわけで、そうするとある程度芯の通った解釈になるような気がします。ちょっと暴走気味で「違う」と感じる人もあると思いますが、こんな解釈もあるよ…程度に聞いといてもらうと嬉しいです。

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ドワス・・・ 投稿日 11月8日(日)23時24分 投稿者 Walfisch

与謝野折檻さんへ
M型のお話、非常に参考になりました。

ところで、M型にはレッド・ドルフィン部隊に配備されていたという話を聞いたのですが
レッド・ドルフィン部隊所属機はM−1、M−2どちらなのでしょう?
近所のプラモ屋にM型が無かったもので説明書での確認がとれませんでした。
どなたかご存知の方は教えて下さい。

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ザメルの設定書、その他 投稿日 11月9日(月)20時45分 投稿者 ZAKOVSKY

ところで、MS-06Mの話、なかなか納得してしまった。
私も、M-1型がC型ベースの機体というのに賛成です。
ザクマリナーはあまりにもザク(C〜J型)の形状をとどめ過ぎですから。
あくまでもM-1型はC型もしくはJ型に水密処理をし、水流ジェットパックを装備した簡易改造機とするほうがベストでしょう。
そもそも開戦当初に同機に求められたのは深海作業というよりは、降下着水後の諸作業のためというほうがしっくりきますから。

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続・06M 投稿日 11月10日(火)01時36分 投稿者 天津甕星

>最近、ギレンの野望など「MS−06M」というと、挿し絵に「RMS−1
>92M」が描かれることが多いんですが(笑)、ひょっとしてM−1型って
>限りなくRMS−192Mに外形が似てるんですかね? そう考えるとギレ
>ン〜とかのツライ設定もなんとか理解可能か?とも思うんですがどうでしょ
>う?
 
 これは甕星も書いてて感じた。M−1とM−2の形状が違うかも云々というのはそういうこと(^.^)  確かにギレンの野望の「ザク・マリンタイプ」はRMS−192くさい。腕や足の関節にカバーがついているなど、自分としても「MS−06M」の方が「RMS−192M」より耐水圧性が高いと思います。だから賛成です。ミレニアム的解釈ではRMS−192=M−1型改、MS−06M=M2型とします、とりあえず? とはいえバックパックは明らかにRMS−192Mの方が先進的だし、ショルダーアーマーもまたそうです。戦後になってからこれらの点を改修していると思います。それにジェネレーター出力はゲルググ並になっていることから主機の換装、解説書に装甲材質の一部がガンダリウム合金と書いてあり重量も軽減していることから装甲の換装もそれぞれあったでしょう。これだけいじれば型番変更もあると考えます。

 ところでこのガンダリウム合金っていうのが曲者で、これが連邦製MSで最初に採用されたのはGPシリーズを除けばマラサイのはず。ジムQやハイザック、ガルバルディβもチタン合金セラミック複合材ですからね。RMS−192Mはいつ頃装甲を換装したんでしょう? マルサイがアナハイムから供与されてから以後でしょうか。それとも部分的にガンダリウムγ以前の世代のガンダリウム合金によって装甲の部分補強なるものが行われていたのでしょうか?

 M型はC型ベースという説、腿にこだわるとはさすがに絵描き。自分では着目できない点です。確かに両型ともに角型ですね。E型をC型ベースとするのならば、自動的にM型もC型ベースとする説が展開できるでしょう。と、なるとRMS−192Mは丸型なんですが、これいかに? 戦後の改修? それともM−1時代(192MがM−1改だと仮定してですが)から丸型だったの?

 アナハイム云々は面白く読ませていただきました。さてアナハイムは戦時中もその影響力を恐れて接収を控えたなどと説明されていますが、接収されないまでもジオンに協力していた可能性は高いかもしれません。グラナダに兵力を置き、月軌道を押さえているジオンに逆らえないでしょう。デラーズフリートにすら逆らえなかったのですから。
 甕星ならばジオンに兵器を売っても儲けますね。あとで「無理やり協力させられたんっすよぉー」と逃げればいいので。役員一人自殺させればOKでしょう(^_^;)

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レッドドルフィン。 投稿日 11月10日(火)22時15分 投稿者 与謝野折檻

>ところで、M型にはレッド・ドルフィン部隊に配備されていたという話を聞いた
>のですがレッド・ドルフィン部隊所属機はM−1、M−2どちらなのでしょう?
 残念ながら「MS−06M」の説明書にはM−1だのM−2だのは書かれていません。天津氏のレポートのとおり、「RMS−192M」の説明書に触れられているのみです。おそらくM−1、M−2という設定はこの時(ZZ当時)に作られた後付け設定ではないでしょうか。

 それでご質問の件ですが、想像で話すのもなんですから、ひとつ思い付いたアイデアがあります。というのも、当時のダイオラマ(そのころはジオラマといいましたね)にMS−06Mの地中海上陸作戦?を扱った有名なものがあったと記憶しております。「コミックボンボン」か「模型情報」だったと思いますが、あそこに写っている機体(確かに2機以上が写っていました)のうち、ブラウニーM8を装備していない機体があるか?ということです。かなりオフィシャルなダイオラマで、レッドドルフィン部隊のマーキング等もなされていたと思います。これらの機体が全てM8を装備していれば天津氏の考察どおり、それらはM−2型に相当すると思われます。M−1が2機、M−2が5機の計7機が一年戦争中に作られたと考えられ、そのなかの5機にM8が搭載されたように書かれていますから、おそらくM8が装備されたのはM−2でしょう。ここから逆算するとM8を装備していない機体が写っていた場合、この2+5=7機説は最初からやり直しになりますが…(^^;)

 ご存知の方がいらっしゃれば、是非ご一報ください。

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ありがとうございました 投稿日 11月11日(水)00時43分 投稿者 Walfisch

与謝野折檻さんへ
レスに感謝します。
ジオラマで確認という手があったとは!!
さっそく手元の資料をあさってみます。
しかしどこまで模型ネタを信用するかも微妙な所ですよね。
折檻さんご紹介のジオラマは、信憑性高そうですが、私の持ってる資料のなかには
「プロトタイプガンダムVSプロトタイプドム」2機のプロトタイプが試験中に
偶然遭遇した!なんてのがありましたから(笑)

ALL
引き続き、レッドドルフィン部隊所属機の情報をお願いします。
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続々・06M 投稿日 11月11日(水)01時37分 投稿者 天津甕星

 あいやー、やられた。講談社のMSVザク編を紐解くと、「水中用ザク、MS−06Mの試作機は、五機製作され、北大西洋の潜水艦隊"シーサーペント"により実験が進められた。しかし、ザクの形状から水の抵抗が大きく、運動性はきわめてわるかった。このため、ザクを水中戦用化するは、あっさりと中止されてしまった。ただ、平行して進められていた新型水中用モビルスーツ開発の試験機としては、使用されることになった。Mタイプは、その後、新型水陸両用モビルスーツの正式名称決定にともない、MSM−01と改名された。MSM―01(旧称Mタイプ)はMSM−03ゴッグの量産化にともない、試験機の任はとかれたが、多少の武装はあったので、大戦末期には全機が実戦参加している。MSM−01は、二機の追加試作機をくわえ、合計七機あった。配備先は"レッドドルフィン"と"シーサーペント"に二機ずつ、"グリーンサイレン""ナーガV""マンタレイ"に各一機であった」とある。

 さて問題なのは、最初に5機製造され、その後2機が追加製造されたという記述。前者をM−1型、後者をM−2型とするのであれば、M−1型が5機、M−2型が2機ということになります。今までの2+5=7という仮定がすべて覆されてしまいます(T_T) これにRMS−192M解説書の記述を加味して、つじつまが合うように考えると「水陸両用MSの試作機としてM型は最初に5機が製造された。その後、北大西洋の潜水艦隊に配備することも考慮して耐水圧基準を厳しくした新仕様の機体2機が追加製造されており、両者を区別するため、旧仕様のものをM−1型、新仕様のものををM−2型とした。MSM−03の量産によって7機のM型は試作機としての役目を終えたが、戦局の悪化に伴い、武装を施されて全機が実戦に参加した。戦後、M型数機は連邦軍に接収され、そのうちM−1型を改修した機体が、RMS−192Mとして連邦軍に制式採用されている」とする5+2=7が妥当かもしれません。

 そうなると、今度問題になってくるのが、Z18話のM型はM−1型なのか、M−2型なのかということです。M−1型がRMS−179Mと形状が酷似していのではないかという仮説に立つならば、あの形状なのでM−2型ということになります。ダカールのM−1型が出張るより、ニューギニアのM−2型が出張る方が現実的なのは前に指摘した通りです。そうなると2機のはずのM−2型が画面中で4機登場してくるという不思議な出来事になってしまいます。これはどういうことでしょう? これを解決するためには、例えばM型が2機製造された後に仕様変更になり新仕様3機が製造され(数字は例え。前者が3機の後者が2機とかでも可)、前者をM−1型、後者をM−2型と呼称し、その後さらにM−2型2機が追加製造されたと考えれば、M−2型の数が増えてつじつまが合います。すなわち2?+(3?+2)=7という考え方です。もっとも「実は7機以上製造されていた」とすると、なんとでも説明がつくわけなのですが。またM−1型とM−2型に形状差はあまりなく(RMS−192Mの形状は連邦軍の手による改修の結果だとする)、Z18話のM型はM−1型か、もしくはM− 1型とM−2型の混成部隊であったと解釈することもなんとか可能でしょう(ダカールからたまたま南シナ海に来ていたんですかね)。皆さんはどう思われますか?

 さて、「レッドドルフィン」ですが、MSVの記述を活かすのならば、この呼称は部隊名であると同時に潜水艦(艦隊)の名ということになり、計2機のM型が配備されたということになります。この2機がレッドドルフィン所属機として独自カラーが施されたことで有名な機体でしょう。これらがM−1型であるかM−2型であるかですが、M−1型がRMS−179Mと形状が酷似しているのではないかという仮説に立つならば、レッドドルフィン所属機とされているものは明らかにM−2型です。あくまでも仮説を前提にするならば、ですが。折檻氏は「おそらくM8が装備されたのはM−2でしょう」としておられますが、MSVによると「MSM−01が実戦参加したときのおもな武装は、ブラウニーM8タイプの240ミリ四連装ロケット弾ポッドであった。テスト段階から良好だったこの兵器は、追加生産され、ほぼ全機に装備されていた」とあることから、7機全機に装備されていたとしてもおかしくありません。M型プラモ解説書には「全7機の内5機がこの改造によって右もしくは両方にこのポッドをつけた様である」とありますが、「様である」という仮定表現を使用しており、断定は していません。それをいうならばMSVの方も「ほぼ全機」と曖昧表現をしていますが。とりあえず、ブラウニーM8装備の有無でM−1型かM−2型かを判別するのは早計ではないでしょうか? 

 2つの資料の整合性を図る程度ならば比較的簡単なのですが、3つになるととつじつま合わせ以外の何物でもありません。書いていて重箱の隅という感じでセコイと思います。情報が肥大化し、拡散した結果の弊害そのものです。苦労を後でするのですから、最初のうちに苦労してでも完璧な設定を考えてから世に出してほしいものです。若いときの苦労は買ってでもしろ、といいますものね。

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M型 投稿日 11月11日(水)11時07分 投稿者 Walfisch

ニュータイプ100%(Zメカ1)にこんな記述がありました。
「一年戦争時に、MSの水陸両用化として研究、開発された機体で数機が地中海上陸作戦に参加した。戦後は連邦軍のホンコン特務等に配備」
ということはZ#18のM型はニューギニアやダカール所属の機体が出張ってきたのではなく、ホンコン特務(ホンコンの特務部隊?)に配備されていた機体だということになります。マリンハイザックがM−1、M−2どちらの改修機であるかという事を配備基地から断定するのは難しくなってしまいました。

戦後、連邦軍が使用したM型はホンコンに最低4機、そしてRMS−192M開発の為にジャブローに1機、そしてダカール最低1機、同じくニューギニアに最低1機。ダカールとニューギニアあわせて2機というのは考えにくいですし、RMS−188MDの為にM型が使われたと考えるとジャブローにもう1機(RMS−192に使用した物を流用したと考えれば必要ない)と、7機以上存在していたことになります。

「2〜3機をのこして撃破」された筈のM型が戦後7機(もしくは8機)存在していた事になるわけです。
こんな状況から考えると「戦後M型(M−1orM−2)は改修されマリンハイザックとして増産された」もしくは「一年戦争中7機以上存在した」かのどちらかになります。全7機の設定を守ろうとすると、どうしても前者のマリンハイザック量産説になります。

何が言いたいのか、よく分からなくなっていしまいましたが、こんな記述があったという紹介がしたかっただけなんです。
M型問答に決着をつける上で、参考にして頂けると幸いです。

天津甕星さんへ
06Mが"レッドドルフィン"や"シーサーペント"他に"グリーンサイレン""ナーガV""マンタレイ"などに配備されていたとは知りませんでした。MSVの資料を集めたいと思っているのですが、なかなか見つからず苦労しています(涙)
私にとってMILLENNIUMのみなさんの書き込みは重要な情報源と化しています。
今後ともよろしくお願いします。

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続々ゾック・06M 投稿日 11月12日(木)01時47分 投稿者 天津甕星

>ニュータイプ100%(Zメカ1)にこんな記述がありました。
>「一年戦争時に、MSの水陸両用化として研究、開発された機体で数機が地中海上陸作
>戦に参加した。戦後は連邦軍のホンコン特務等に配備」

 確かに書いてありますね。貴重な情報提供、ありがとうございます。ちなみにその後ろの設定資料部分には「スードリに数機配備されている」と記述されています。さてZ18話の06Mはホンコン特務所属なのかスードリ所属なのか、それともスードリ所属のものがホンコンに配備されたのか画面で確認したいところなのですが、お金なくてLD−BOXを購入していないんですよ(T_T) 折檻氏、どうなんでしょうか? 画面では? 最初、ダカール、ニューギニアに配備されたが、後にホンコンなりスードリなりに配備されたするしかないかな?

 RMS−188MDですか、ザクダイバーですね。すっかり忘れていました。ザクに関してのチェックはWalfischさん、さすがです。
 RMS−192M、188MDは「19」と「18」ですから開発基地は原則的にはジャブローということになりますね。RMS−188MDですが、ショルダーアーマーとか関節部分のカバーといい、06Mと形状的に共通点が見られます。案外、192MがM−1型改修であるように、188MDはM−2型改修なのかもしれません。ところでこの188MDの詳しい解説というのはどの資料をあたればよろしいのでしょうか? ご存知でしたら教えてください。

 192M、188MDともにジャブローで開発されたとして、接収06Mがジャブローにある必要があるのでしょうか。ダカールなりニューギニアなどで機体を解析し、CAD等で設計図を起こし、それをジャブローに持ちかえってハイザック等と部品を共用しながら1から開発するってことは考えられものでしょうか。可能であればジャブローに機体そのものがなくてもいいわけで、数量的に好都合なんですけれども・・・(^_^;)

 甕星としても「全7機」と「2〜3機をのこして撃破」という記述を活かし、画面との整合性を図る意味でも「戦後M型(M−1orM−2)は改修されマリンハイザックとして増産された」とするマリンハイザック量産説に賛成です。

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今日の困ったちゃん(^^:) 投稿日 11月12日(木)18時42分 投稿者 与謝野折檻

「ビークラブ」vol.116 からの抜粋です。これでいいんでしょうか?(^^;)

「大規模な地球侵攻にあたり、ジオン公国軍は局地戦闘用MSの開発を進めていた。当初ジオン公国軍はMS−06をベースに水中用MSを開発していたが、完成した試作機は水深100m程度で機内に浸水したため量産には至らなかった。
 しかし、その失敗は新たな設計思想を生み、MSM(マリン)シリーズを開発することになるのである。
 水冷式冷却システムにより、高出力大型核融合炉を搭載したMSM−01は、早速地上のキャリフォルニアベースに送られる。そこでさらなる実験・開発が重ねられ、初の量産機MSM−03ゴッグが誕生した。」

おそらくMSM−02と混同しているものと思われるのですが、いちおうバンダイの出版物ですので、参考までに…(^^;)

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それから・・・ 投稿日 11月12日(木)19時24分 投稿者 与謝野折檻

ガンダムページの戯言集に「水中用ザク概論」を追加しました。
今現在の折檻のスタンスです。

<水中用ザク概論>
 まず大前提として、終戦直後の連邦に新規MSを開発する余力はなかったであろう。特に海軍の凋落は著しく、戦前の予算枠は宇宙軍にそのほとんどが持っていかれたと思われる。それでは新機種の製造をあきらめて在来のGM系MSで賄えばよかろうとも思うが、GM系MSはご存知のとおりセミ・モノコック構造を採っている。それゆえあれだけの大量生産、大量配備、大量運用が可能だったのであるが、逆にその構造ゆえに耐圧性には難があったものと思われる。もしそうならば、水中での運用は苦手であろうし、RAG−79シリーズ以外、思ったほど水中用バリエーションが存在しなかったこととも辻褄が合うというものである。

 それならば、「水中用MSはモノコック構造のジオン系MSで賄う」という結論に至るのは必至であろう。とはいえ、傑作機「ズゴック」等は極めて数が少なく、一年戦争後を描いた映像作品で確認できないことからも、実戦部隊を編成するには至らなかったと考える方が自然である。おそらく捕獲したものに関しては実戦機として使用したのであろうが、新規生産には各種部品の入手が困難で、ジオンが戦中に生産した以上に高コストになると予想されるため、これは断念せざるを得なかっただろう。この辺りはビンテージ車のオーナー等ならば肌で感じている「実感」のはずである。これに対してザク系MSは総数8000機以上が生産され、終戦時には大量に捕獲されたものと推定される。これらの機体は実機もさることながら、各ストックパーツも豊富に備蓄されており、予算獲得に苦しむ軍部にとってはそれなりの魅力を有していたことだろう。このため、これらMS−06系MSを有効活用するべく、実戦部隊が編成されたことは想像に難くない。また、映像作品での扱いがそれを端的に物語っているといえよう。

 既に性能的に見劣りする捕獲機を有効に活用するには、近代化改修を加えて第一線機として使用する方法と、第一線を外して補助的な機体として運用する方法の二通りの運用法が考えられる。MS−06M「水中用ザク」等はこのうちの前者に相当し、実用潜航深度に難のあるRAG−79系に見切りをつけた連邦海軍が、少ない予算のなかで年次的に調達していったものではないだろうか。故に、捕獲されたMS−06M系のうち、水中速度の勝るM−1型は実戦機として、潜航深度の勝るM−2は深海作業用としてそれぞれ各部隊に配備されたと考えられる。これらの機体のうち、最初に配備された機体は純粋な捕獲機であったろう。ここではこうした機体を便宜上「(連邦軍)水中用ザク第1世代」と呼びたい。しかし、これら第1世代機はその数が極めて少ないことも特徴である。全生産数がM−1、M−2合わせても7機でしかなく、それらも2、3機を残して失われたとされているからだ。これではUC0087年代の配備状況を説明できない。おそらく、その後も何機かはストック部品や他のMS−06系から製作されたのではないだろうか。

 しかし、こうした増加生産機も細かく分析すると微妙に性格が異なるであろうことが推察できる。おそらく当初の機体「水中用ザク第2世代」はストック・パーツをもとに少数製造したものであろうが、戦中に製造していた部品が尽きると、新たに戦前規格の部品を作るよりも最新の技術で新たな部品を設計した方が早く、かつ低コストと思われるため、一部が新造部品で代替されたであろうことは想像に難くない。RMS−192Mの肩、およびバックパックのサブロック等はこうした新規製造部品ではなかろうか。また、これらの機体のために製作された新規製造部品がガンダリウム系合金だったという可能性も否定できまい。RMS−192Mでは、この他にも胸部に増加装甲が施されているように見えるが、コクピット周辺はリニアシート導入に際して最も手を加えた部分であり、パイロット保護という装甲強化の大原則に立ち返ってみても、やはりガンダリウム系と考えた方が良さそうだ。こうした、基本フレームはMS−06Mだが、一部部品を連邦製に交換・強化している機体を、ここでは便宜上「水中用ザク第3世代」と呼ぶ。(もちろん第1世代、第2世代とも、順次第3世代仕様に改装さ れたであろうことも申し添えておく)

 このように、ストック部品が底をついた後、連邦製新規部品を組み込んで製造された機体も一定数存在したと思われるが、素体となるMS−06M系フレームが有限である以上、このような第3世代機も一時的なものであろう。最終的には基本フレームすら代替機で賄った機体が製造されていたと考えるべきである。いわば「水中用ザク第4世代」であり、これらは原形どおりのMS−06Cベースに拘らず、MS−06FなりMS−06Jなりが手元にあれば、それを利用したものと思われる。実際にもっとも多量に捕獲されたのは最多生産数を誇るF型であろうし、現にRMS−192Mも俗に「マインレイヤー」と呼ばれるMS−06Fの一バリエーション機から製作されたものがあったとされるからである。(これは若干ウラ話だが、1/144キットは実際そうである)こう考えれば、RMS−192Mが一般的な丸型腿であることにも一応の説明が付くし、RMS−188MDの耐圧モニターシールドが形状変更していることも、それなりに解釈可能になるのではないだろうか? ここではRMS−188MDの耐圧モニターシールドは、M−2用純正部品が尽きたため、既存のMS−06系の頭 部に合うように新規製造されたものと解釈している。とても既存の頭部に見えないという意見もあろうが、そういう向きには「既存のMS−06系」を「連邦規格」に置き換えて考えてもらっても結果は同じである。

 こう考えると「もっと高性能な機体も作れるだろうに、なぜわざわざザクで?」「どうしてGM系ではないの?」「ムーバブルフレームくらい搭載されていないとおかしいのでは?」「捕獲した機体にしては数が多いのではないか?」といった数々の疑問にも答えられるのではないかと思う。

 先述した捕獲機の第二の利用法についても簡単に触れておこう。性能の劣る捕獲機は通常、練習機、標的曳航機、自走砲の搭載母体等に転用されるのが一般的である。このうち、練習機としてはMS−06F2の一部が実際に運用されており、自走砲的な機体としては「ハリオ」のMS−06K、ジャブローのMS−06V等が挙げられる。これ以外の運用法としてはアンマンのMS−06Eがあろう。このうち、MS−06F2練習機、MS−06V工兵車両(MS)、MS−06E偵察機は純粋な捕獲機であろうが、宇宙用MS−06Kに関しては、原形がMS−06Jであることから考えて、新造機ないしは大改修機としたいがどうだろうか?

 また、この他の利用法としては技術検証に使用するという方法もある。これは完全な旧式機には必要ないのだが、少しでも特殊な技術が使用されている機体については、調査・研究のために捕獲機を運用したり、場合によっては新造機を製作する場合もある。実例としては戦後のチェコスロバキアがナチスドイツの残していった部品をもとに、「メッサーシュミットMe262」ジェット戦闘機を「アビアS−92」として試作している。よくあるように捕獲して使用したのではなく、工場を接収して実験用に少数ながら新規製造したようである。もちろん、これらの機体は実戦用ではなく、単にジェット機の運用と技術検証のための習作である。

 また、同じドイツの「メッサーシュミットMeP.1101」ジェット戦闘機は極めて進歩的な設計であったため、たった1機の試作機は80%完成状態であったがアメリカ本国に運ばれて調査を受けることになった。しかし、輸送中の事故により実機が破損したため、米軍はこのコピー機製作をベル社へ依頼し、それをうけて完成したのが世界初の実用可変翼機となった「ベルX−5」である。この「P.1101」は極めて興味深い機体であり、「80%〜」のくだりが某「ジオング」を連想させるのであるが、これは今回の本論とは直接関係ないため、ここでは割愛させていただく。

 UC世界でこうした運用をされた機体としては、オーガスタ基地のMS−11「アクトザク」が挙げられよう。当時、連邦軍内にあってもマグネットコーティングは最新の技術であったから、ジオン製のマグネットコーティングに軍部が興味を覚えたとしても別段おかしくはない。おそらくオーガスタ基地の性格から考えて、技術検証機として置かれていたものであろう。

 話が若干本論からそれたが、「一年戦争後の水中用ザク」を考えるにはこうした背景にまで踏み入る必要があると思う。特にRAG−79系やRMS−188系との関係をいかに理解するのか? また、なぜ「ザク」でなければならなかったのか? という点に今回は力を入れさせてもらった。各資料の収集・突合は皆さんにお任せして、折檻はその基本路線の打ち出しに視点を移してみたというわけである。

 最後にMSの配備状況に関してだが、当然のことながらUC0079当時とUC0087当時の状況は変化していてしかるべきである。もちろんUC0088も同様である。実際、MSの配備状況など週単位で変化があってもおかしくないのだ。UC0087の「ホンコン急襲」のくだりもガルダ級「スードリ」という巨大輸送機がある以上、直前の状況と変化していてもそれほど不思議なことではないであろう。これらについては資料の洗い出しが終わった時点で整合を図ればよいのであって、それには折檻も参加させていただくつもりである。ただ、限定された資料をもとに限定的な仮説を立て、新たな資料が発掘される度にそれが御破算になるのも不毛ではないか、と考えた末に今回の仕儀と相成ったわけである。本稿が水中用ザク研究の深化に少しでも役立てば幸いである。

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スードリのこと 投稿日 11月12日(木)21時48分 投稿者 与謝野折檻

>設定資料部分には「スードリに数機配備されている」と記述されています。さてZ18
>話の06Mはホンコン特務所属なのかスードリ所属なのか、それともスードリ所属のも
>のがホンコンに配備されたのか画面で確認したいところなのですが、お金なくてLD−
>BOXを購入していないんですよ(T_T) 折檻氏、どうなんでしょうか?画面では?

 17話、18話を見ましたが、画面では特に有用な情報は得られませんでした。ただ、ベン・ウッダーのセリフの中に「ハワイ経由で日本のムラサメ研究所へ向かうぞ!」というのがありますから、少なくともニューギニアには寄ってはいないでしょう。下巻の特典ブックレットには主要艦艇の移動経路が掲載されていますが、その地球編でもジャブローを発した「スードリ」はケネディ、サンフランシスコ以降、ホノルル、日本を経由しただけでニューホンコンへ到達しています。途中でニューギニアに立ち寄った形跡はありませんが、ニューホンコンで合流したのならば全く問題はありません。
 それからホンコン特務の件ですが、折檻が思うに「特務」というくらいですから要人誘拐や尾行、その他諜報活動などを行う世間でいう「スパイ」に近いセクションではないでしょうか? 映像を見ていても、とてもMSを運用する部隊とは思えません。制服もアレですし(^^;) ですが、資料にそういう記述がある以上無視もできませんから、困ってしまうんですよね。

> 最初、ダカール、ニューギニアに配備されたが、後にホンコンなりスードリなりに
>配備されたするしかないかな?

 結局、18話のMS−06Mは開発基地であるジャブローで積み込んだ機体か、ホンコンで合流した機体ということになるでしょう。ニューギニアから4機がホンコンへ派遣され、これと特務が合流、この時点で「戦後は連邦軍のホンコン特務等に配備」の要件を満たしたことになりますので、その直後に「スードリ」と合流してもいいワケです。ちなみに出撃シーンでは「スードリ」の前部ランプ・ベイから出撃していましたから、一度は「スードリ」に格納されたことになります。この時点で「スードリに数機配備されている」の要件を満たしたことにもなります。よって、この2説は互いに矛盾する設定ではないことが分かります(^^;)
 もう一つの考え方として、ジャブローで積み込まれたということも有り得るとは思いますが、それ以前の描写で全然写ってないのが痛いです。それに、いたずらに生産数を増やしたくないのであれば、ここはやはり第一の説を採用したいと思います。どうでしょうか?

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今日の困ったちゃん2 投稿日 11月12日(木)22時03分 投稿者 与謝野折檻

角川文庫版『機動戦士ガンダムV』カラー口絵では
「宇宙世紀0080年代。地球は死にかけていた。枯渇する資源、環境汚染…。ここ南氷洋でも、水質汚染により絶滅間近のシロナガスクジラを保護する水中用モビルスーツ(マリンハイザック)の姿がある」
として2機のMS−06Mが写っています。これ自体は「ニュータイプ」誌の付録ポスターとして末弥純氏によって描かれたものですので資料性は低いと思われますが、いちおうそれなりの解説がなされているわけですから、ここでとり上げたいと思います。南氷洋にも最低2機がいたことになるのでしょうか?

また、このうち1機のマーキングが機番「10」なのが気になります。南氷洋には10機以上のMS−06Mがいたのでしょうか? RX−77−4のボックスアート(機番1〜8が確認できる)なんかを参考にすれば、そういうことになってしまいます。それともグレイファントム所属機のように、部隊内の通し番号(RGM−79SPが1〜4、RX−77Dが5、6番機)だったのでしょうか。気になります(^^;)

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「水中用ザク概論」読みました! 投稿日 11月12日(木)23時55分 投稿者 Walfisch

与謝野折檻さんへ
「水中用ザク概論」興味深く読まさせて頂きました。
例のマリンハイザック(By末弥純)は「第二世代」の量産機と考えれば
さして問題にはならないでしょう。

そういえば「ハリオ」のK型に関してですが、NT100%(Zメカ1)に
「戦後、連邦軍によって接収され、宇宙戦用に改造されたうちのほとんどが、
テッド・アヤチ少佐指揮する宇宙巡洋艦ハリオに配備されている」とあるので、
大改造された事は、ほぼ間違いないでしょう。

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こ、このプレッシャーは!? 投稿日 11月13日(金)21時55分 投稿者 与謝野折檻

>例のマリンハイザック(By末弥純)は「第二世代」の量産機と考えれば
>さして問題にはならないでしょう。
折檻もそう思います(^^;)
これは「問題アリアリ」というよりは「資料の洗い出し」のつもりで書いてみたものです。

>「戦後、連邦軍によって接収され、宇宙戦用に改造されたうちのほとんどが、
>テッド・アヤチ少佐指揮する宇宙巡洋艦ハリオに配備されている」とあるので、
>大改造された事は、ほぼ間違いないでしょう。
お、これは心強いお言葉。安心しました(^^)

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折檻氏へ 投稿日 11月14日(土)04時12分 投稿者 天津甕星

甕星なりの06Mについての見解をまとめてみたのですが、
 書き込んじゃっていいモンでしょうか? 
 400字詰め原稿用紙換算で18枚程度あるんですが(^_^;)

 以下は今までの情報収集と与謝野折檻氏の「"水中用ザク"のこと」を踏まえた上での天津甕星の私論であり、仮説です。一部「"水中用ザク"のこと」に対する反論も含みますが、追記と言い換えても差し支えないでしょう。なのでまず「"水中用ザク"のこと」をお読みになってからご覧ください。また「"水中用ザク"のこと」と統一する形で文体を「です・ます調」から「だ・である」調に変えてあります。長文になりますがご了承ください。

 与謝野折檻氏が「"水中用ザク"のこと」において示された見解について、大筋においては筆者も賛成である。特に「水中用MSはモノコック構造のジオン系MSで賄う」という大前提については、まったく問題ないであろう。事実、画面においてそれが実証されている。モノコック構造、セミモノコック構造という与えられた情報を他の説明において積極的に活用するという氏の姿勢には素直に賛辞の言葉を贈りたい。ただ、その後の「傑作機"ズゴック"等は極めて数が少なく、一年戦争後を描いた映像作品で確認できないことからも、実戦部隊を編成するには至らなかったと考える方が自然である」という部分と、その後の説明において氏の見解と筆者の見解とはニュアンスが微妙に異なっている。筆者の見解を広く示し、「水中用ザク(ザク・マリンタイプ、マリンハイザック、マリンザク、ザク・マリナーなど本稿の対象とするMSには多くの異称があるが、本稿では折檻氏の論と同調するため水中用ザクで統一する)」研究の整理・発展に寄与できればというのが本稿の主な目的である。

 結論から先に述べるとMSM−03「ゴッグ」、MSM−07「ズゴック」といったジオン公国軍の水陸両用MSは、かなりの数量、地球連邦軍によって捕獲・接収されていたのではないか、ということを前提にするところから筆者の見解は始まる。その根拠としてはまず第1に生産数量である。MS−06M(MSM−01)「水中用ザク」は一年戦争中わずか7機しか製造されず、2〜3機を残して失われていたとある。しかしながらゴッグは戦時中、約300機生産され、MSM−04アッガイは60機程度生産されている。ズゴックの生産数量については確とした資料はないものの、ゴッグよりは少なく、アッガイよりは多いと考えると各バリエーションも含めると100機程度は生産されたのではないだろうか。ゴッグならば、その生産数量は水中用ザクの約40倍である。捕獲・接収数量が生産数量に比例するのであれば、水中用ザクが3機捕獲・接収されたと考えれば、ゴッグは単純計算で120機程度捕獲・接収されていたとしても不自然ではない。ズゴッグなら約45機、アッガイならば約24機程度であろうか。もちろん実際に各前線に実戦投入されたこれらの水陸両用MSと、地中海上 陸作戦に投入されただけの水中用ザクとは条件が異なる。総生産数量の半分以上は戦時中に撃破されているだろうし、終戦直後にジオン公国軍残党が持ち去ったり破壊したりもしただろう。そして捕獲したものの破損がひどいもの、または研究用に解体されるものもあっただろうから、実際に使用できる機体はこの数字より下回っていたはずだ。確かにズゴックは極めて数は少なかったろう。それでもゴッグなら予備パーツ分も含めて40〜50機程度は無傷で連邦軍の手元に残されたと考える方が自然である。「水中用MSはモノコック構造のジオン系MSで賄う」という大前提に立てば、これらのMSを廃棄して連邦軍が使用しなかったとは考えにくい。ましてやジオン公国軍水陸両用MSに対して連邦軍、特に連邦海軍は手痛い目にあっているだけに、そのMSを保有していたいという願いは強かったはずだ。戦後まもなくの段階で連邦海軍MS部隊の主力機はゴッグであり、皮肉なことにジオン公国海軍(この呼称は造語である)の陣容と同じであったのではないだろうか。また40〜50機程度ならば、実戦部隊を編成するには充分すぎるほど充分である。

 そしてジオンMSの捕獲・接収というものは戦後に限ったことではなかろう。戦時中も当然あったはずであり、連邦海軍が接収した公国軍水陸両用MSを使用していた実験部隊が存在していたとしても不思議ではない。実際に実戦投入されたかどうかは疑問であるが、その機体の分析や運用についての研究はしていただろう。生産数量から考えて、その捕獲MSはゴッグもしくはズゴッグだと考えられる。まさかレアな機体である水中用ザクであったとは思えない。すなわち連邦海軍において、ゴッグ、ズゴックの運用技術、運用者(パイロット&技術者)が少数ながら戦時中に存在していたという可能性をここでは指摘したい。彼らの存在が戦後、連邦海軍が捕獲・接収した水陸両用MSの速やかな運用を可能にしたのではなかろうか?

 「MSを連邦海軍がわざわざ使用する意義があるのか?」と考える人もいるだろう。確かに海軍がMSをわざわざ保有する意義は宇宙軍や陸軍に比べると薄い。MSを保有する以前に壊滅した艦隊の再建の方が急務であったはずだ。しかしながら海軍がMSを保有している意義は大きなものであったと思われる。一年戦争の戦史的位置付けは「MSが主役の史上初の戦争」であることにトドメを刺す。一年戦争の教訓と印象から、今後の戦争もMSが主役になると連邦軍も連邦政府も連邦議会も痛感したはず。よって戦後の連邦軍予算の中でMSの開発・調達・配備のためのMS関連予算が大きな割合を占めたであろうことは想像に難くない。だが軍予算は無限ではなく、限られたものであるから、MS関連予算が増加するということは、何かの予算が削減されるということだ。これはMSに縁が深い宇宙軍、陸軍の予算が増加し、必然的にMSに縁が薄い海軍、空軍の予算が縮小されるということを意味する(軍予算をそのままに、多省庁の予算を削減することも考えられるが、戦後になって戦時中並みの予算を確保できる訳はなく、確実に軍予算は削られるであろう。莫大な戦後復興費用も捻出せねばなる まい)。つまり海軍がMSを保有する1つの意義は、一定数量のMSを保有し、その運用実績をもとにMS関連予算の一部を海軍にも落とさせることにあったのではないだろうか? 軍官僚にとって最も重要なことは名目はどうあれ所属組織の予算の獲得である。これは昨今の日本の官僚の姿を思い浮かべてもらえばわかりやすい。獲得した予算が実際にMSために使用されたかどうかは定かではないのだが。そして凋落一途の海軍のプライドを満たすためにも、背伸びしてでも宇宙軍、陸軍並みにMSをそろえたいという気持ちがあったことも否定できまい。

 以上、諸々の点が連邦軍(連邦海軍)が水陸両用MSを大量に捕獲・接収したという考えの根拠の薄い根拠である。論が変な方向に暴走した感があるので、本筋に戻そう。この考えを前提に置き、なぜ0087年当時に登場したMSがゴッグもしくはズゴックではなく、水中用ザクであったのかと考えることが次からの主筋である。

 戦後間もなく、連邦海軍においてゴッグを主力としてMS部隊が創設されたとして、件の水中用ザクはどうしていたのだろうか。3機が残され、それがそのまま接収されたとして、予備パーツを含めてもその数量には限りがある。この数量で部隊編成するのは無理があるし、そのままで使用できるゴッグがある以上、有り余っているのならともかく、予備部品を組み上げるという面倒な行為をしてまで第一線機として使用するだろうか。終戦から1年ぐらいの間ならば、ジオン残党の動きいかんでは再度戦争状態に陥る可能性も決して低くはないと連邦軍は危機感を抱いていただろう。より高性能なMSを保有しておきたいいと思うだろう。パイロットの心理的問題もある。水陸両用MSで潜水中、何らかのトラブルに見まわれた場合には脱出は困難である。それだけになによりもパイロットたちは機体の信頼性を性能以上に重く見たはずだ。試作機であった水中用ザクよりも、実戦投入され一定の評価を得ている量産機ゴッグの方に軍配が上がるのは当然だ。この段階で、ザクと部品を共有できるのでコスト的に有利という視点は確かにあっただろうが、それはあまりにも「達観」すぎるだろう。このような ことは、実際に運用してみて初めて気がつくような気がするのである。性能的に優劣のある兵器2種類を前にして、どちらを選択するか聞かれたら、やはり優秀な方と答えるのが人情だろう。このようなことから、戦後まもなくの頃、水中用ザクは実戦部隊に配備されることなく、ダカール、ニューギニア両基地において技術検証を受けていたのではないだろうか。宇宙用の汎用機ザクをどのように水中用に転化したかということは、GM系の水中用転化の夢を未だ見る連邦技術者にとって技術的興味の対象に値するハズだ。

 こうして0080年、81年ぐらいまでゴッグ主体の海軍MS部隊が運用されたとして、その間、ジオン残党の掃討戦等で実戦も経験していよう。この経験によって、戦時中の実験部隊において少数使用されたときと比べ、それなりの規模で実際に運用した場合のゴッグの運用コストの高さに海軍は目を見張ったに違いない。これは折檻氏の指摘通りである。例えば動力源である水冷式大型熱核反応炉だが、これは連邦軍が開発した技術ではなく、通常型熱核反応炉とは整備方法も異なるだろうから、メンテナンスの困難さが推測される。これは動力炉を通常型に換装という手段で解決できようが、その複雑な形状からくるメンテナンス費用は馬鹿にならないだろう。そして例えば、腕部が丸ごと破損したとして、伸縮自在の構造、内部にメガ粒子砲や機関砲を備え、耐圧耐水処理が施された腕部を1から製造するのはかなり困難であり、部品の調達・製造に関するコストは深刻だ。とりあえず同型機を部品取りのために解体し、それで対応したのだろうが、いつまでもそれができるはずがないのは接収した数量に限りがあるので明らかだ。そのためGM系部品を用いることにより部品調達コスト低減を目的と した改修型ゴッグも製造されただろうが、その複雑な形状と数量の少なさがネックとなり、GMよりも確実にコストはかさむ。海軍の体力から考えて、運用すればするほどコストがかさむゴッグの存在は大きな負担になっていったと考えられる。

 ここで登場してくるのが水中用ザクである。これは形状的に通常MSの範疇であり、その取り扱い、メンテナンスもゴッグと比べれば容易であろう。部品に関してもに、折檻氏が指摘している通り連邦軍が捕獲・接収したザクは部品も含めて大量にあったろうから、その流用もはかれよう。『RMS−192M』プラモ解説書によれば、06M−2型は「最終的にザクのボディをほとんど流用せず、大半が新造パーツとなった」とあることから、簡単な流用はできないかもしれない。しかしそれでもゴッグより整備の面でも部品の調達の面でも製造の面でもはるかに安価で有利であると思われる。先ほど述べたとおり、海軍のMS運用というものが予算獲得の手段の1つであるのならば、大事なのは数量であって、性能は良いが高価で運用コストの高い機体であろうと、性能は劣るものの低価格で運用コストの安い機体であろうと大差はないのではないだろうか。ならば後者を選択したとしてもおかしくはあるまい。ましてや戦時中ではなく、終戦から1年以上経過し、戦争の気配が薄らいできていれば尚更である。

 もともと体力に劣る海軍がゴッグの運用コストの高さ、高性能機を保有する意義の消失を受け、新たに再評価し採用したのが水中用ザクだったのではあるまいか。ダカール、ニューギニア両基地において行われた技術検証と今までのゴッグ、ズゴックの運用経験から得られた技術的蓄積をもとに水中用ザクの問題点の洗い出しや改修点も検討した結果、主力機としてそれなりに使用できると判断したのだと考える。無論、水中用ザクの接収数量は限られていることから、それは「基本フレームはMS−06Mだが、一部部品を連邦製に交換・強化している機体」であったはず。GM系部品との共有化による調達コスト低減も視野に入ってのことだ。折檻氏流で言えば「水中用ザク第3世代」ということになろう。

 だいたい0082年頃、ゴッグまたはズゴックを廃棄し、水中用ザクへの転換作業が短期間に行われたと思われる。短期間に行う理由は、水中用ザクは新規開発するものではなく基本ベースが存在する以上、やる気になれば一定数量を揃えるのは容易なこと、日々コストのかさむゴッグを破棄したいことからである。パイロットの中には日々の整備に難はあっても、高性能で使い慣れたゴッグ、ズゴックを手放すことに抵抗した者も多かったろう。ましてや代替機が水中用ザクなのだから。とはいえ、一部パイロットの意見が簡単に通るほど、軍隊という組織は甘くはない。特に海軍の費用圧縮の動きは切実な正論であるだけに、攻しきれないだろう。とはいえ、水中用ザクの基本フレームは有限である以上、他のザク系のフレームを流用したとしても、数は限られる。すべてのゴッグと転換できるはずもない。なのでグリプス戦争時も7つの海のどこかでゴッグが活躍していたと考えたい。そしてゴッグ、ズゴックのみから構成された海軍エース部隊があったのではないかという指摘だけはしておこう。

 さて、ここからが本稿の最後である。RMS−192M及びRMS−188MDについてである。長々とお付き合いいただいたうえに恐縮なのだが、もうしばらくお付き合い願いたい。

 「素体となるMS−06M系フレームが有限である以上、このような第3世代機も一時的なものであろう。最終的には基本フレームすら代替機で賄った機体が製造されていたと考えるべきである」という折檻氏の指摘は正鵠を得ている。金食い虫のゴッグも存在し、「水中用ザク第3世代」も先が見えている以上、「その後」を考えてMS開発を行うのは当然である。ゴッグの代替機としては当初06Mベースの「水中用ザク第3世代」のみであっただろうが、その後、順次06F、Jベースの「水中用ザク第4世代」になっていったと思われる。しかしながら、いつまでも旧公国軍製の「MS−06FなりMS−06Jなり」を素体にするだろうか。それらとて製造が打ち切られている以上、無限ではない。それよりも連邦軍規格製ザクであるRMS−106「ハイザック」が開発されたのならば、かの機体を素体にする方がさまざまな面で有利ではなかろうか? 少なくともさまざまな部品の安定供給は約束されるだろうし、宇宙軍、陸軍と費用を折半することは3軍共に満足できるはずだ。筆者としてはハイザックを素体としたのがRMS−192M及びRMS−188MDであると考える。しかしなが らハイザックは性能的にも平凡で安価であるとはいえ、歴とした新鋭機であり、捕獲・接収した旧公国軍MS−06系を素体とするよりも高コストかもしれない。海軍にとってMSの配備・運用すら背伸びであった可能性は高く、海軍内での予算配分はMS以外にも多岐に及ぶから、それを先延ばしする形でMSに配分していたとすれば、一定数量のMSの配備が完了し、ゴッグの数量も減少できた段階で、後回しにしてきた用途に予算を配分することはそう不思議なことではない。次世代新型機開発という要望も現場や技術者からあったかもしれないが、対費用効果を考え、このような要望こそ今度は後回しにされるだろう。戦争が遠のくにつれ、海軍首脳が金食い虫のMSの存在意義に疑問を感じていた可能性もある。ここにきて海軍内の軍艦増強を唱える派閥の勢力が強くなり、MS関連費用の圧縮があったことも想定できる。このような厳しい状況下が予想される中、RMS−192M及びRMS−188MDの開発費用はどこから捻出されたのだろうか?

 筆者は「ティターンズ」を挙げたい。そのためがRMS−192M及びRMS−188MDが開発された時期を0085、6年頃に想定する。その頃ならば連邦軍内のティターンズ勢力は強固なものになっていたと思われる。当然、連邦軍予算の配分についてもジャミトフ・ハイマンはかなりの発言権を持っていたと考えれられよう。ティターンズ専用のMSや戦艦を数多く製造できたことがそのことを雄弁に物語っている。ティターンズは海軍内のティターンズ・シンパのためか、もしくは予算配分を餌にして海軍自体を取りこむためにか、それなりのMS開発費用を海軍に付与したのではないだろうか? それがなぜMSなのかといえば、ティターンズの運動自体、官僚的体質の連邦軍を再生するというスローガンも掲げていただろうが、このようなスローガンに心惹かれるのは既得権のある軍首脳よりも軍首脳に対して批判的な現場の軍人であっただろうし、ティターンズの構成人員は若く、パイロットがエリートとして扱われ、MSの種類が多いという特徴から考えて、パイロットや技術者が同調しやすかったためではないか。彼らの要望が新型機の開発であれば、その為の費用をティターンズが海軍 に配分したとしても不思議ではない。ティターンズの働きかけによって得られた予算によって開発が開始され、ハイザックを素体とすることによって調達コストを低減させつつ、リニアシートを導入し装甲と主機と推進機の換装をするなど、数年水中用ザクを運用してきたノウハウを活かして開発された機体がRMS−192M及びRMS−188MDだと考えるのだが、どうだろうか? 筆者的には「第5世代水中用ザク」と呼称したい。装甲に関してだが、開発当初から一部分であろうともガンダリウム系合金(γとは限らない)が使用されていたとは思えない。やはり一般のチタン系合金に比べると高コストであり、さすがに予算超過であろう。連邦軍の主なMSがティターンズ専用機を除けばガンダリウム系合金を採用するのはかなり後という事実もある。ガンダリウム系合金は製造技術がこなれてきた0087年頃、グリプス戦争の勃発で実戦投入が想定された結果、折檻氏の指摘通りコクピット部周辺の装甲強化の一環として慌てて部分採用したのではないだろうか?

 以上、長々と述べてきたことは、先に述べたように筆者の私論であり仮説です。これはあくまでも現時点でのものであり、その中の概論部と思われる部分を主に抽出したつもりです。また、折檻氏がとりあえず関係ないためにさらっと流している部分を筆者なりの視点で補うという形を取っているので、追記でもあります。基本的にゴッグの存在を除けば、折檻氏の見解とそれほど変わるところはない。
 実際問題、アラがありすぎてツッコミがいがあるのですが、多くの人の批評と批判によって補強、補完、破棄せねば論にもなり得ず、本当にお恥ずかしい限りです。概論のみならず各論に踏み込んだ文献資料や映像資料の積み重ねと解析、及び折檻氏をはじめとした諸氏の意見との整合性を図りつつ、より論を深化させていきたいと思っております。
 お付き合いいただきありがとうございます。


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