Beat Gallery 冬眠の前に 2002年11月23日
鵜の池キャンプサイト
 秋を感じることなく、冬を迎えつつある今。
山に行きたくなった。

支度はいらない。即、出発だ。



 これからの季節、ビートは、窓は閉めて走る。足元には、暖房の風がすべて集中するように空調のスイッチを切り替えている。

徐々に温まった足元の空気は行き場を失い、強制的に車内に漂う。両サイドの透明な窓は、外の風と交わるの事を許さない。

しかし、頭上の風は、外気。自然の成り行きで、それは車外へ。
理想的な足暖頭冷の出来上がりだ。
真冬でも同じスタイルが成り立つが、コートが必要になるのは言うまでも無い。



 R181からR180に変わった頃、急に体が寒さを訴えてきた。日陰になってしまったのだ。空調の送風を一段高めに設定して、快適な環境を維持した。走る車は急に少なくなり、自由な動きが出来る。私は少しペースを落として、今から向かうコースの最適スピードに慣れる訓練をした。

ルート上のプレートには、【鵜の池】と書いてある。右にターンすると、車一台がやっとのワインディングが目の前に飛び込んできた。細心注意を払いながら、一気にの上り詰めると、お寺に到着した。停車する事無く、そのまま左ターンして目的地へと走る。
目の前が明るく開けたその瞬間、水面に乱反射する太陽の光の攻撃を受けてしまった。一気にからだに熱い血が流れるのを感じた。
ウッシーは?
 しかし、そこに現れたのは、美しい池だけではなかった。【熊に注意】のプレートがあちこちに設置してある。3年程前に、熊が出没しているニュースを聞いていたが、その時の残骸?なのだろうか。いっきに緊張感が漲るが、排気音と吸気音は、彼らに警戒心を抱かせるには十分だと感じた。


池のホーム側を、走ると、バードウオッチャらしき人と、一組のカップル以外は皆無だった。ここはキャンプ場としても整備されているが、すでにオフシーズンらしく、管理事務所に人影も見当たらない。ビートのエンジンを切った途端に、先ほどの看板が脳裏を横切った。

その後、数グループが、私の前を通りすぎたが、危険な来訪者は無かった。






ビー
 以前、訪れたのは10年程前だっただろうか、丁度この辺りで、サイトを構えた。当時は管理棟も無く、好きにやってくれみたいな感じだったのを覚えている。



 短い休息の後には、【帰宅】と言うプレート、背中に見え隠れする。見覚えのある道は、広く拡幅され、真っ直ぐな道路に整備されつつある。あのプレートに書かれた主は、追い立てられるようにして、この地を去ったに違いないと感じさせるには十分過ぎた。




彼は冬眠しているのだろうか・・・・・・。