長かった空白の歳月を越えてついに復活した84年ゴジラは、私にとってリアルタイムで映画館で観た初めての作品でもあります。
サイボットゴジラとか、巨大な新宿副都心のセットとかいろいろと話題もありました。しかしながら、ストーリー展開が冗長であったり、セットの大きさを見せるためか特撮のカメラワークがやや俯瞰気味であったりと、期待したほどの作品ではなかった恨みがあります。
特にゴジラの造型は、おそらくメカニカルフレームを入れるためでしょう、ずいぶんヘッドヘヴィな印象になってしまい、いまひとつ精悍さがありません。
お金をかければ良いものができるとは限らないという教訓のような作品ではなかったかと思ったりもします。
とはいえ、まあ後年の粗製濫造された平成ゴジラに比べればお金をかけている分、まだ観ることができるかもしれません。
さて、そんなわけで84年ゴジラを作るなんてことは全く考えていなかったのですが、歴代ゴジラを並べるとなれば無視するわけにはいきません。
海洋堂の酒井ゆうじ原型20cmゴジラシリーズはこの84年ゴジラ以降1/400スケールとなっています。
パーツの分割は、よくあるゴジラのものとはちょっと異なっています。海洋堂のゴジラシリーズは、この84年ゴジラ以降けっこう面白い分割が見受けられます。
上の写真で、エポキシパテで白く見えている部分が分割線です。
塗装は黒+ネイビーブルーを基調として、わずかにハイライトを入れてみました。
こうしてみますと、頭が大きい以外は身体のラインなどは後述のビオゴジ、平成ゴジラと共通する部分があるように思います。
そして、このゴジラが昭和の掉尾を飾るゴジラとなるわけであります。
さてお次は89年の「ゴジラ対ビオランテ」からビオゴジであります。
時代が平成に変わり、5年ぶりに登場したこのゴジラはそれ以降のゴジラのベースとなっていきます。
ゴジラの顔が小さくなり、ずいぶん凶暴なイメージとなりました。ストーリーの方は今ひとつだったように思うのですが、特撮映像はなかなか印象的でした。
このビオゴジも面白いパーツ分割になっています。特に、スネから足首にかけてが一体で成形されており、足の裏がふたのような感じで別パーツになっています。おかげで、足の爪先に気泡が見受けられました。
ゴジラのキットというと口をガバッと開けたものが多いのですが、このビオゴジは口を閉じています。こういうポーズも引き締まった感じがしてなかなか良いと思います。塗装は84年ゴジラと同様に黒+ネイビーブルーを基調にしてみました。
84年ゴジラと89年ゴジラのツーショットです。