海洋堂メガソフビ 仮面ライダー1号 を作る

 私の場合、なぜだか東映等身大ヒーロー属性はそれほどないのですが、それでも子供の頃は仮面ライダーのマネをして滑り台の上から飛び降りて手の骨を折ったりしたこともありました。まあ、同世代で同じような経験をされた方も多いのではないでしょうか。
 さて、実を言いますと私の記憶に鮮明に残っているのは新1号ライダーと2号ライダーであります。子供心には明快なアクション路線だったシリーズ後半の方が判りやすかったのでしょう。ちなみに、当時死神博士はトラウマでありまして、ずいぶん後まで死神博士を演じられた天本英世さんは実生活でも怖い方だと思っていました。


 天本英世さんにおかれましては、2003年3月23日午前7時38分、急性肺炎でお亡くなりになった由です。
 ご生前の素晴らしい演技に想いをはせ、謹んでご冥福をお祈りいたします。


 ところが、高校生とか大学生ぐらいになって、ちょっと世の中を斜に見たい年頃になりますと、旧1号ライダーの世界観や闇を背負ったヒーロー像に魅力を感じるようになって参ります。とりわけ、旧1号ライダーの手足の長いスマートな姿は印象的でした。

 ところで、私の部屋にある模型はウルトラマンや東宝怪獣系がほとんどでありまして、仮面ライダーは一つもありませんでした。ところが、特撮系画集のページでも紹介した菅原芳人さんの画集を眺めているうちに、旧1号ライダーのキットが無性に作りたくなったのであります。
 もちろん、名キャラクターだけに良いキットはたくさん出ているのですが、私が作ろうと思ったのは、海洋堂のメガソフビシリーズの旧1号でした。ライダーのモデルによくある変身ポーズやファイティングポーズなどではなく、静かにたたずむ姿が実に旧1号の雰囲気をよくあらわしていると感じたからです。
 キットは、出張に行った折りに立ち寄った梅田のホビットさんで購入しました。価格は定価の一割引で7020円でした。実のところ購入してから半年ほど押入の奥で熟成させていたのですが、暑かった夏も終わってようやく作る気になったという次第です。


 パーツ構成はこんな感じです。頭部は透明パーツ、眼やアンテナなどはインジェクション成形パーツを用いています。例によって中性洗剤とお湯でパーツを洗いました。
 ところで、ウルトラマンや、コンバトラーVのメガソフビを作った時にも感じたのですが、海洋堂のメガソフビの材質は表面がなんだか少しツルツルしているような気がします。洗い方が不十分で離型剤を落とせていないのかもしれません…


 ゴジラのように尻尾で支持できるものならば、特に問題はないのですが、ウルトラマンやライダーのような二本足のキャラクターの場合は下半身を重くしておかないと倒れやすくなってしまいます。そこで、ブーツの部分と脚の部分に釣り用のおもりを入れ、プラキャストと石膏を流し込みました。(途中でプラキャストの買い置きが無くなってしまったので、脚の方は急きょ石膏を使いました)


 バリをカッターナイフで切り取って、各部品を接着した段階です。
 マフラーは塗装のことを考えて、後で接着することにしました。全高は約45cm、やっぱり絶妙なポーズだと思います。
 眼の部分は、インストに従って透明部品の裏側に着色したプラ板を貼って表現しています。ただ、少しピンクがかってしまったかもしれません。インストにはプラ板を「フラットフレッシュ」で着色せよと書いてあったのですが、ちょっとイメージが違うかなあと思ってピンクっぽくしてみたんですが……気が向いたらもう一度眼の色を塗り替えるかもしれません。


 というわけで、今日のところはここまできました。次の連休では塗装ができればいいのですが……


 とかなんとか、言っている間に半年近くも経過してしまいました…

 細々と塗装作業をやっていたのですが、意外に時間がかかってしまいました。
 なお、眼の下側のプラ板はやはり色を変えてみました。フラットフレッシュをそのまま使っているわけではないのですが、前の段階のものより少し赤みが加わっていると思います。

 

 仮面ライダーの塗装は初めてでしたので、全てインストの指示通りにしてみました。参考までに、インストの塗装ガイドを引用しておきます。

○マスク上部/濃緑色の下地にパールホワイト ○Cアイ/クリアーブルー50%+クリアーレッド50%を薄く吹く
 (透明パーツ使用の場合は、フラットフレッシュを着色したプラ板を裏側に接着)
○Oシグナル/クリアーグリーン、縁はシルバー
○のぞき穴/スモークグレー
○マスク下部、後頭部三角/
  ライトブルー70%+デイトナグリーン10%+フラットブラック20%の下地にパールホワイト
○胸コンバータ、ブーツ、グローブ、背中の羽/
  ライトブルー70%+デイトナグリーン10%+フラットブラック20%+微量のクリアブルー
○マフラー/オレンジ70%+シャインレッド10%+フラットベース
○ベルト/フラットホワイト
○ベルトサイドボックス、後部金具、タイフーン、アンテナ/シルバー
○タイフーン/オレンジ
○革スーツ/フラットブラック
○ベルト飾りボタン/シルバー+ゴールド、中央はクリアーレッド


 皺の部分や、凹部に少しシャドウを入れてみました。十分なスケールがあるので、そのままでもよいかと思ったのですが…

 完成までずいぶん時間をかけてしまいましたが、それでもできあがると愛着もひとしおといったところです。




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