海洋堂 酒井ゆうじ原型 初モスゴジ

海洋堂 酒井ゆうじ原型 モスゴジを作る

   海洋堂のガレージキットはけっこう作っているのですが、何故かゴジラキットだけは海洋堂製品を作った経験があまりありません。どうも「食わず嫌い」みたいなところがあったのかもしれません。
 1年近く前、大阪に行ったついでに立ち寄った日本橋の海洋堂ホビーロビーで、ショーケースに展示されている酒井ゆうじ氏原型のゴジラシリーズを見て、これは作ってみなければと思い立ちました。やっぱり写真と違って、完成品を間近に見ると迫力があります。とりあえず購入を思い立ったのはモスゴジです。海洋堂では定価販売でしたので、いつもお世話になっている梅田のホビットまで行って1割引の5400円で購入いたしました。


 海洋堂のパッケージはけっこう洗練されています。でも、ガレージキットらしくインストは紙ペラ一枚でした。


 パーツ構成です。
 イノウエアーツとかですと、頭、胴体、脚部という感じの分割なのですが、このキットでは胸から上、胴体と脚部、つま先といった分割になっています。
 胸の部分の分割線がちょっと複雑で、接着に少し苦心しました。また、腋の下や二の腕の付け根などはバリのせいで体表のモールドがつぶれてしまっている部分もありました。ちなみに、以前作ったことのあるビリケン商会のモスゴジがほぼ同じ分割になっていたように記憶しています。
 また、私が過去に作ってきたゴジラキットは3列になっている背ビレのうち真ん中の大きな背ビレのみが別パーツになっている構成がほとんどだったのですが、このモスゴジキットでは3列すべてが別パーツになっていました。

 成形色がグレイというのも他のゴジラキットにはないように思います。(インストには、『全体の色はダークグレイ』と書いてあるのですが、それはちょっと違うように思います…)


 足の裏には「H6.5 ゆうじ」の刻印があります。そういえばゲーセンプライズの酒井ゆうじ原型初代ゴジラにも「ゆうじ」の刻印がありました。


 パーツを洗浄した後、バリをアートナイフで切り離して、瞬間接着剤で組み立てました。接合部はグンゼのMr.エポキシパテで埋めています。ちなみに、今回初めて「軽量エポキシパテ」というのを使用したのですが、従来品よりもボサボサして作業性は良くないように思いました。(練り方が悪かったのかもしれません)
 ゴジラのように尻尾が長い怪獣は尻尾を接地させておかないと直立させるのが難しいのですが、このモスゴジは尻尾が宙に浮いたポーズになっています。イノウエアーツのゴジラなども尻尾が浮いていますが、このように尻尾に「表情」を持たせることによって、静的なポーズの中に躍動感を演出する事に成功していると思います。(作る側としては、足におもりを入れたりとか飾り台を用意したりなどの手間がかかってしまうのですが…)


 最近、ゴジラばかり塗装しているものですから、どうもみんな同じような雰囲気になってしまいます。いちおう意識して変化を持たせようとしているのですが…今回はダークネイビーブルーとダークグリーンの中間的なものを基調色としてみました。後ろにあるイノウエアーツのモスゴジよりも暗い感じにしてみたのですが…


 作り始めてから1週間ほどで完成いたしました。
 飾り台を設けて、尻尾を透明アクリル棒で支えています。
 ゴジラのキットは口を開けているものが多いのですが、このモデルは口を閉じています。それが緊張感を生んでいるような気がします。
 酒井ゆうじ氏のモスゴジとしては、M1号が販売している50センチサイズのモスゴジを以前作ったことがあるのですが、そちらの方もやはり口が閉じていました。(50センチモデルの方はなにしろ大きくて迫力があるのですが、全体的なプロポーションやバランスはこの20センチサイズのモスゴジの方が優れているように思います)


 イノウエアーツのモスゴジと並べてみました。海洋堂のモスゴジの方が頭一つ小さいです。バランスや表情ばかりでなく、体表のモールドなどにいろいろと違いがあって興味深いものがあります。


 このキットはこのアングルからだと実にかっこよく見えます。何だか名古屋城とかモスラの卵とかを配置してジオラマを作りたくなってしまいます。
 
 海洋堂の酒井ゆうじ氏原型ゴジラシリーズは手頃なサイズでバリエーションが豊富です。思わず集めて飾りたくなってしまいますね。




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