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 まあ、なんといいますか…昭和30年代後半から40年代前半に生まれたオヤジの皆様には「ウルトラマンシリーズ」には特別な想いがあるのではないかと思ったりしています。合衆国ではスタートレックとかがケーブルTVで再三にわたって再放送されて、本放送当時観ていた世代と、再放送やTNGあたりを観た若い世代をつなぐ縦糸になっているのだそうであります。日本では、「ウルトラマン」が正にその役割を担っているのではないかという気がしています。まあ、ウルトラマンに限らず、70年代の特撮ヒーロー粗製濫造(良い意味でも悪い意味でも)のまっただ中に子供時代を過ごすことが出来たのは、今にして思えば幸せだったと思ったりする今日この頃なのですが…
 とはいえ、数あるウルトラシリーズの中で、どの作品が好きかとか、どの隊が好きかとかいう話しになると、いろいろとあるわけでして…別項でもふれましたが、私にとっては、一般には評価の低い第二期ウルトラシリーズの最初である「帰ってきたウルトラマン」が最も思い出深い作品であり、「やられメカ」とか後ろ指そ差されながらもアロー1号、2号、マットジャイロ、そしてマットサブにコスモスポーツというMATメカがデザイン的にも演出的にも最高のものであると思ったりしています。



 とはいえ、今回はMATの話しではありませんで……MATメカの他に…ということになると、次に挙げられるのはやはりウルトラ警備隊のメカでしょう。そのなかでもウルトラホーク1号は、その鋭角的なデザインが実に美しい機体です。
 以前、ゼネラルプロダクツから、全長40cmほどのウルトラホーク1号のバキュームキットが発売されており、私もそれを作ったことがありました。それ以降、ガレージキットはいくつか発売されていたようですが、このウルトラホーク1号は、なんとインジェクションキットなのであります。

 タスクフォースというメーカーから発売されたもので、鳥取のような田舎の模型店でも店頭に並ぶくらい流通しました。また、新たに武装を追加したキットも発売されていました。インストによると、スケールは1/144、撮影用の木製ミニチュアを再現したものとあります。

 やはりインジェクションキットの精度は素晴らしく、α号の機体の微妙な断面形状の変化なども再現されており、プロポーションも価格もホーク1号のキットの決定版といって差し支えないと思います。

 苦労したのは、各機体にある赤・黄・青の模様の塗装です。デカールも付属していたのですが、まあ、これぐらいならば塗装で再現しようと思い立ったわけです。ところが、それぞれの模様を縁取っている白のラインが曲者でありまして…この部分のマスキングで気が狂いそうになりました。

 あと、心残りなのはα号の垂直尾翼にある「1」のデカールの位置です。α号単体で作ってデカールを貼ったのですが、γ号を合体させてみたら、マークがずいぶん下にあると判明しました。こればっかりは直しようがないので、泣く泣くあきらめた次第です。
 当初は特に汚しとかするつもりはなかったのですが、銀一色の面はかなり単調な感じがして、パネルラインっぽい感じのシャドウを入れてみました。どうも、このあたりの塗装センスは怪しくて、あまりうまく効果がでなかったような気がします。




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