とまっている私には、そんなあなたの不思議さが手にとるようにわかります

あなたはどうしてそんなになげいてらっしゃるの

だまっている私には　そんなあなたのさびしさが耳をすまさなくてもわかります

この広い空を山の向こうから　山のあちらまでおおいつくしたあなたに…

私は一瞬、不動如き何かを感じた

なのに、あなたは、ずっしりと流れ、あからさまにさびしかった

あなたがどんよりすれば、私までどんよりします

あなたが晴れた時、私の心まで晴れるのと同じように

お願いです。　今のこのあなたのどんよりを

雪の訪れを告げるまえぶれにはしないで下さい…

そうしないと雪がふった時、現在完了(いま)、春の私の心に

突然雪がふりそうで…吹雪がやってきそうで恐いのです

あなたはそれでもそんなに急いでいらっしゃる…

あなたはそれでもそんなになげいていらっしゃる…