Area.43(H2) 誤解であってほしい… 【Bタイプ】

 

 君といつものところで別れたあと本屋であいつに妙なことを聞かれた。

「何か聞いた?」…だって…。

 どういうことなのかいくらしつこく問いただしても何も答えず

「えっ!ちょっとおもしろいことがあって…」と一言残してあいつは帰っていった。

 放課後、僕が君を待っている間に、

 君もあいつもいた、あの数字を扱う部屋で

 僕に関することが何かあったみたいだね。

 あいつは僕の顔を見るとすぐ聞いてきた…。

 まして、いくら問いただしても何も言わなかったんだから、

 それは間違いないだろう…。

 それとも、君に何かあったの・・・?

 まぁ、そんなことは、いいさ…。

 僕が気にしてるのは、そんなことじゃない。 問題は…。

 あいつが僕を見てすぐ聞いてくるようなことを

 どうして君が僕に何も言わなかったかってことさ…。

 その瞬間から、僕の心の君の姿がくもってよく見えなくなった…。

 できるだけ早く君の口からはっきりしたことを聞いて、そのくもりを

 はらそうと思ったのに、その日の夜、大雪警報が出されたんだ…。

 一緒に僕の心まで大雪…。

 くもりどころか君の姿がまるでみえなくなった…。

 警報が解除されないまま、眠れずに向かえた次の日の今日

 それは、別に何も変わっちゃいない。

 吹雪はいっそう増したぐらいさ…。

 昼に警報は解除されたらしいけど

 こうして書いている今…それでも僕の心は大雪…。

 明日もし、よかったら何かあったのか聞かせてほしい…。

 そしてできれば、大雪で寒い僕の心をたまに吹きぬける

 僕自信を凍りつかせるような考えたくもない未来にしないでほしい…。

 そうしないと、眠れない日々がつづきそうですごくこわいんだ…。